今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

マクドナルドの新商品 マックラップ レビュー および、そこに感じる世の世知辛さ


 マクドナルドが新商品として最近売り出し初めたマックラップ(マクドナルドサイト内 WrapSLYME参照)を食べてみた。


 まぁ、CMとかで、ワンハンドスタイルで気軽に食べられるマックとして売り出し中なものであるが、いつものことであるが、そのために割引券を頒布していることからいっちょ食べてみるかと思った次第。


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 外見はこんな感じ。上の方を矢印に沿って引くとうまい具合に開くようになっている。


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 こんな感じでね。


 要は、今までのハンバーガーはどうしても両手を使わねば食べられなかったのが、上をぴりっと取ると、食べられる。そして、今までのハンバーガーであるとケチャップとかで手も汚れたり口も汚れたりして、手や口を拭くという、ファーストフードとしては、やや速度に欠ける動作が必要だったのが、これでは必要ないという事が売りであることが明白。


 要は、美味しさよりも手間を究極的に省いてエネルギーを充填できるよという、中身よりも速度重視のファーストフードのfast(速度的に速いという意)の原義に沿った作りである。


 ただ、その分、美味しさという点では・・・どうかなという感じ。速度重視・手間省略重視の結果、なんというか、これはハンバーガーではないしなぁという思いにさえ至るものであった。


 正直なところ、割引価格で160円だったから買ったけど、240円だったらあまり買わないんじゃないかなと思う程度である。味として格段に美味しくなっているというわけではないからだ。味を求めるならば通常のバンズのハンバーガー系統の方がよほど美味しいだろう。


 手軽さ・速さを求めるならば・・・ひとつの進歩がある。そんな商品。


 ただね・・・


 そこまでして速さを求めるって何よ?ワンハンドで食べられる手軽さを求めるって何よ?と思ってしまわざるを得ないんだ。


 マクドナルドサイト内 WrapSLYME のCM information をクリック頂くと、そのCMを見ることができる。


 TVCM-001「フリースタイル」では、ばりばりのキャリアウーマン風の女性が、片手でこのマックラップを颯爽と食べている様が描き出されている。外資系なのかIT系なのかパーテーションでひとりひとり区切られたような羽振りの良さそうなオフィスをなぜか無意味にスケボーで走り回りながら食べているんだよね。かっこよく決めて、最後には、i'm lovin' it という決めフレーズが流れる。


 なんだかなぁと思うわけよ。これってかっこいい??CMの女性はすごいキメ目線できているけどさ。決まっている??


 決まっていると思う人もいると思う、そうでないと感じる人もいるんじゃないかな。


 このCMのテーマとしては、こういうIT系のような羽振りのよい企業で、食べる間も惜しんで働くのが美化されているわけじゃないですか。それを私たちはこうやって速さを求める商品を作ってお手伝いしますみたいな意味なわけだよね。


 確かにね、私も、その昔には忙しくて、昼を食べる間も惜しまねばならないからサンドウィッチだけ買ってきて食べながら仕事に向かっていたなんて時代もあったわけだけどね・・・やはり人間味のある生活の方がよかべぇと今の仕事に就いている。


 だから、このCMには違和感を覚えざるを得ない。


 かっこよくワンハンドスタイルで栄養摂取するよりも、どっかの定食屋でご飯とみそ汁が食べたいよ、僕は。せめても食事時くらい職場を離れたいよね。


 そんな思いを感じてしまったのだよね。


 世の中、こんなワンハンドスタイルでせかせかを食事を済ませねばならないくらい世知辛いものになってしまったのかなぁ。