今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

炭坑とダンス


 映画「フラガール」(フラガール - goo 映画)を見た。


 正直、とってもいい映画。意外なほどいい映画であった。


 邦画やるじゃないか!!というのが第一の感想。実話をもとにしたというのもひとつあろうが、実話の感動をうまく表現するのはやはり洋画がうまいなという意識をどうしても持ってしまう私だが、この映画は邦画にしてはそのへんをなかなかうまく表現していていいなぁと思えた一作。


 常磐炭坑閉山をハワイアンセンターの創設によって乗り切ろうとするストーリー。


 もう3年も前の語りになるが今日の一語り: 映画「ブラス!」を見たりで、イギリス映画には炭坑閉山に絡む話が多いなぁという話しを語った。


 日本でも、夕張市破綻の背景には炭坑閉山が否応なく関わっていることは自明であったり、炭坑閉山というのは大きな社会問題であったことは周知の事実だ。


 私自身、北海道に住んだ時に、かなり早い時期に夕張を見に行ったことを覚えている。やはり、見ておかねばという意識があったからだ。そこで大きなショックを受けた。今の日本の格差社会の予兆を感じたのかもしれない。


 イギリスでも炭坑閉山というのは大きな社会問題であったのだろう。だからこそ、その社会問題を映画という形でいろいろ表現してきた。


 今日の一語り: 映画「ブラス!」を見たりでは、「ブラス!」、「リトルダンサー」、「フル・モンティ」をイギリス炭坑映画の代表として挙げているが、いずれも非常に感動した。


 「ブラス!」は炭坑閉山の憂き目を乗り越え優勝するブラスバンドの話・・・背景に、炭坑閉山という憂き目があるからこそ感動がある。


 「リトルダンサー」は詳細は記憶の彼方に行ってしまったが、やはり炭坑街から出たダンスの天才少年という話しであったが、それも、炭坑という暗さのイメージと相まって独特の感動を生んでいた。


 「フル・モンティ」は炭坑閉山で失業した男達が、フルモンティ(真っ裸)で踊ってしまうという喜劇なわけだが、そこに炭坑閉山という暗さがあるからこそ泣き笑いな感動が生まれる。


 イギリス映画ではこのような炭坑の悲哀と感動・・・それを音楽もの、特に、ダンスと結びつけて感動させるというパターンが多く見受けられる感じだ。


 炭坑とダンス・・・奇しくも、今回の「フラガール」も炭坑とダンスの結びつきだ。感動しないわけがないじゃないかという黄金パターンとも言えよう。


 それ以外にも、私は・・・以前、ストリートダンスなどを結構長年に渡ってやっていたことがあって・・・というか、やっているというか・・・ねぇ。なかなかうまくはならなかったのだけどね。本当にダンスって大変なんだよねと共感もできてしまったのだ。腰一つ振るのもなかなかにできないものだから。


 とにかく、感動した!!