今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

紙媒体への信頼


 私は地図というものをここ何年もほとんど買ったことがない。


 幼い頃、鉄道マニア的な感じで時刻表が友達だった時代もあるので、路線図は頭の中にほぼ入っているし、ネットが使えるようになってからは必要な部分をウェブ上の地図情報サービスサイトから打ち出せば用は足りると思っているからだ。


 また、スマートフォンGoogleマップなりにアクセスすれば必要なときに必要な部分の地図情報が手に入るからいいのだという考えていたりもする。


 しかし、やはり紙媒体に勝るものはないなぁと感じるときも多い。妻と散歩をしていて、ちょっと道に迷った、どっちに行こうという時にいちいちスマートフォンでネットに接続していると、時間がかかるのだ。ちょっとの時間ではあるが、2〜3分間路上でたたずむことを思えば、ちょっと気まずい時間でもあるのだ。


 また、ちょっと路線図を見たい(おおよそ頭に入っているが、昔の知識である。首都圏の地下鉄で言えば、大江戸線とかなかった時代だからね(^-^))という時も、スマートフォンでブラウズしようとしたら、5分やそこらかかるだろう。路線図のPDFファイルを持っていても、スマートフォンだとぱっと開けるわけでもない。


 なんていうことをしていると、妻がよく持ち歩いているポケットブックタイプの地図がある。これを借りてしまう。すこぶる具合がいい。


 まぁ、私なんてデジタルネイティブ世代ではない。成人するくらいまでは紙媒体で育った世代だ。結局、紙の検索性に勝るものはないなぁと、紙媒体への信頼は絶大だったりする。


 そう、ひとからはこれでもかというネットマニアに思われている私でさえ、三つ子の魂百までと言おうか、紙媒体に立ち戻る時、安心感を感じる。


 そう、電子小物大好きな私がひとつ手を出していないものがある。電子辞書なのである。辞書って言うのは、紙をくって読むものだろう・・・という紙媒体への郷愁みたいなものがあるからである。英語の辞書とドイツ語の辞書を併せ持ったりしてこうなるとリュックでしか行けないのだが、そんな感じで大学に通った時代を懐かしんでみたりもするわけで。


 ともあれ、紙媒体はなんかいい・・・そんな中年男の一語り。