見始めてから、すぐに、あぁ、これは少女マンガだなぁと思ってみた次第。
女の子の求めるすべての要素があるような感じであった。王子様的存在、美貌、名声、恋。
実際、原作は少女マンガとのこと。
まぁ、それなりに楽しめて、2時間近くの映画であるが、飽きずに見られた次第であるが・・・
北川景子さん、向井理さんという美男美女のキャストもあくまで格好良くて、少女マンガだなぁという思いがつのるものである。
人生ここまでうまくいくといいなぁと思いながら、こうなることを夢見られると、男もつらいよというほどお姫様ストーリー。
深みは感じないが、マンガ的に面白く見る映画としては結構いいかもしれない。
まぁ、この世知辛い世の中であるからこそ、少女マンガそのものというハッピーストーリーが鼻につく部分があるので前述のような深みは感じずという評価にもなるのだが、キャスト陣がなかなかに豪華でそれぞれにがんばっているし、いい演技なのは見るに値する。
向・北川両氏があくまで美男美女であるのはそのままでいいとしても、出色なのは五十嵐隼士さん演じる女装の男性のキャラクター。すごく印象深く演じられていて、実はこの演技を見るだけでもこの映画の存在価値があるのではないかと思われたくらいである。性同一性障害も病気として認知度が高まってきている昨今、こういう生き方も映画という場所で広く表現される位になっているのかと思うと印象深い。
五十嵐さんは、以前放映されていたドラマ『名前をなくした女神』でも印象的な役柄を演じていたが、一癖ある役柄ではいい味を出す俳優さんだなぁと感じた次第。
また、この映画の配給がワーナー・ブラザーズというのも興味深い。だからこそ、エンディングがNYなのかぁと思うところであるが、見ていて感じるのがどうしても純日本人的構成(原作が日本の少女マンガであるから当然なのだが)、ハリウッドもの的な画面構成が見え隠れするのが、まぁ、だからかぁと思った次第。
日本映画もかなり迫力があるものが出てきてはいるが、本場はやはりアメリカなのか?と思わぬでもなく。