「欲しがりません勝つまでは」・・・戦時中、倹約をすすめた大いに流行った標語と聞く。
その標語自体に、社会病理の表出、大衆ヒステリーの現れのように思われ、好きではない。現実、日本は勝つことはなかった。ただ、民衆は欠乏に苦しんだだけでその苦しみを助長するがごとくの標語に思えた。
今の30代後半から40代前半の世代もそれに似ていよう。
そもそも、受験人口が多すぎたゆえ、大学に入るのがえらく難しかった。小学校の頃から塾に通い、予備校に通い、ゲームをする時間もテレビを見る時間も制限され、欲しがりません勝つまでは、そんな思いで受験戦争を歩いてきたと思う。
いい大学にでも入れば、いい暮らしが待っていよう・・・。
そんな思いを持ちながら、苦しい受験戦争なりを歩いてきた部分はあろう。
でも、今、いい暮らしをしているかい?
そんなことはなかろう。私もかなり必死に勉強したし、それなりの成果も上げたと思う。思考力も持てたし、教養も備えることができたと思う。
しかして・・・
結局勝つことがなかったのは、今の30代後半から40代前半の世代・・・ロストジェネレーションと呼ばれることもあるが、そうなんだと思うよ。