今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

Bライファーの思想的支柱を見た感がした


スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

 スモールハウス という本を読んだ。
 Bライファーの生き方にあこがれる - 今日の一語り(はてな Ver.)で語ったが、房総にて小屋暮らしをしている若者を知り、かように小屋暮らしをすることをBライフと呼び習わしていることも分かってきたが、この第一人者がいることを知った。高村友也氏という方だ。

 その著者の作品。図書館で予約してから結構待ってから借りて読んでみた。今日が返却期限だったのでがんばって読み通したが、なるほど・・と思わされた。

 著者自身は東大の理系で入りながらも、文系に転じ、科学哲学を専攻して東大を卒業、慶應大の院を出ながら、山梨の方で小屋を作りながら、神奈川の河川敷にも土地を持ち、転々としているという興味深い履歴の持ち主。

 自作の小屋で暮らしながら、かような著書を書き、Bライフについて理論的支柱を打ち立てているのが、なるほど哲学を学んだ方ならではと興味深いところだ。

 アメリカでの、大量生産大量消費へのアンチテーゼとしてのスモールハウス・タイニーハウスムーブメントのルポでありながら、自らそれを実践している報告にもなっており興味深く読めた次第。

 無理矢理、環境問題と結びつけるあたりはちょっと強引かなとも思わぬでもないが、個人の自由を追求した結果、環境にもよい方向となっているという論旨は分からぬでもなく、なかなか面白かった。

 妻とね、話していたんだけど・・・というか、妻もこの本を興味を持って見ていたのだけれども、まぁ、庶民的な小さな借家暮らしも、本当に狭さとの戦いだから、別に我々だってかなりスモールハウスだよねぇと話していた。

 話していたら、私のIT的ガラクタを処分しなさいという方向になってきてやや私の趣味的なところが危うくなってきた次第。

 まぁ、この本を読みながら、何か捨てようと決意した次第だが。