今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

これから胃カメラなんだが

 これから胃カメラなんだが。

 この語りをアップできているということは、無事に生きて帰れたのだろう。

 胃カメラの前の待合でこれを語っている。

 人間ドックなり何かのたびに胃カメラは飲まないのかと問われるから、清水の舞台から飛び降りる気持ちで大分久しぶりの胃カメラの予約をしたのだ。

 以前、胃カメラは何度かしたことはあるが、生きた心地がしなかった。

 生きて帰ってこられるだろうか。そういう心持ちだ。

 その不安を吐露していると、妻は生きては帰れるでしょとつれなくももっともなことを言っておる。

 本当は付いてきて欲しいのだがと言うが、まぁ、いい大人ゆえそうも行かぬか。

 ここに至るまで落ち着かぬ。胃カメラを待つ今が一番落ち着かぬ。

 妻からは終わったら何を飲むか考えてしのげと現実的なアドバイスをいただいている。

 家にはレミーマルタンもあるし、ジョニーウォーカーだってある。ワインだってあるし、断酒を続けていたから、いろいろある。でもそれらはなんの慰めにもならぬ。やめておけばよかった。人間死ぬときは死ぬし、そんな気分だ。なんで大金払ってこんな思いをするのか。

 

 

さて、終わって出てきた。

冷静な、若い医者に はいここ頑張ってー、あまり咳すると食道裂けちゃいますからねーとか冷静に言われて、怖くなって頑張ったり、でも多少はやっぱりオエっとなりつつだよね。看護師には、息を吐く方を長くねと言われつつ。最後に空気入れて膨らます時もここでオエってしてしまうともう一度だからねーと言われつつ、なんとか。

看護師さんには、やったことあるんですよね?と最初に聞かれたが、その後はその疑問符が目に見えて分かるような反応あり。

はいやったことありますよ、口からも鼻からも。それでいやになって避けてきたんですとも言えずにうーうー。

やはり、ダメなことはダメだったらしい。でも、頑張ったよ。

 

別に死ななかった。よかった。

 

結果も当日わかるんだけど、死ぬ思いをした胃カメラはほぼ異常なし。

お腹のエコーで脂肪肝と言われたのは少しショックだったが、肝機能数値に異常なしだから心配には及ばぬらしい。

 

50近く。検査する側、医師看護師が年下になって来ていて、年甲斐もなくオエオエしながら生きて参っております。生きるのは辛いのです。