今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

有難う

 なんか人生もいやになってきている。ここを読んでいる方はとうに分かっているかも知れないが。

 50歳も近くなった今、その思いはとみに強い。先がないからだ。まぁ、また良いこともあるでしょうといポテンシャルを期待させる若さもないからだ。

 まぁ、時代のせいもあろう。ロストジェネレーションと称される、私は1972年生まれだが、バブルは弾け終わって、平成不況が遷延し、ポストは減って行き、出世どころか悪くすると派遣切り。正社員で残れたとしても出世はできず、もっと恵まれない若者世代からの突き上げをくらいみたいなね。

 いかんせん愚痴っぽくなってしまうのはそういうわけだ。自分の人生のリベンジを託せる子どももいない次第で。

 最近は、趣味の釣り場でも若者たちに無礼をされて傷つくみたいなことだってあって、もう中高年の私なんて・・みたいな思いをすることがあったりして。お金を払ってサービスを受ける立場であったときでさえ、若い人たちからなんか無礼だなぁと思われることをされることもあり、もう、なんだかイヤだなぁと思うときもあったりして。

 

 さて、今日はある大手ディスカウントスーパーに行ったのだ。

 安かったから結構多めに買い物をして、自前のエコバックへの詰めを私はしていたんだよね。妻は会計を終わらせてからあとから追っついてきた。

 私もがんばって、生ものをビニール袋に入れようとビニール袋をとったりしていたら、私たちが買ったビール瓶が落下した。割れはしなかったけれども、王冠がずれたのかビールが吹き出したりして。

 どうやら、ビニールをとる作業をしていた僕の肘が瓶に当たってしまったらしい。妻の叱咤で気づいたのだが。

 あわてて、瓶の口を妻のハンカチでふさいだりなんだりしていた。

 私は何が起こったのか気づくまで頭が白くなってしまって、うろたえていた。

 

 まぁ、ハンカチで押さえてなんとかビールの噴出が止まったので、まぁ、こぼれてしまったビールは拭きようもないので放っておくしかないかなと思いつつ。呆然としていたところで・・・

 

 店員さんがかけつけてくれて、その店員さんは私たち夫婦よりよほど若かったのだが、新しいのお持ちしますねと新しいビールを持ってきてくれた上、私たちに怪我はなかったかなどの気遣いを見せてくれて、こぼれたビールの後始末までしてくれて、濡れた部分があったら拭いて下さいとビール瓶を倒した張本人の私にさえ、紙ナプキンをくれたりした。

 

 もう、感謝に堪えなかった。若い方でもこんな有難い方がいるんだと。

 私の過失なのだから会計後のビールの損害は甘んじて受けるべきだと考えていたところで、かような信じられないほど温かい気遣いを若い方からいただけるとは。

 

 最敬礼に近く、お礼を申し上げて、帰ってこさせていただいたが・・・

 愚痴ばかり言うのではなく、がんばって生きてみようか、人生を思い直せた思いであった。

 その意味含めてありがとうございました。

 

 ありがたい・・・漢字で書けば、「有難い」・・・本当に有難い若い店員さんでした。若い方にも本当に思いやり深い方がいるのだと、世の中、人生、捨てたものじゃない・・・と思った次第。