今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

重松清『ナイフ』を読了

 最近、あまり読書をせずに、ネットやらテレビやら安直な娯楽に走っていた反動か、猛烈になにか読みたくなってこの前の水曜日から重松清さんの小説だけを5冊借りてきてみている。

 その中から『ナイフ』を読んでみた。

 イジメがテーマの短編4話と大きな意味ではイジメとも言えようが学校生活の話が1話の計5話収録の本。重松ものらしく追い込み激しく、現代イジメの諸相をえぐくえぐってくる。ここまで内角をえぐってこなくてもと思えるくらいの鋭さを持っている。

 あまり明るい気分になれるものでもないが、それなりに救いのあるストーリーも多いし、短編が5話だから読みやすい。一気に読んでしまった。

 人生をとても考えさせられる。
 「逃げることは是か非か」
 そのへんを考えさせられる。

 僕は最善の努力の末には、逃げてもいいと思うんだけどね・・・

 また All About イジメ 感がある本である。

 人生を考える意味、イジメの実態を知る意味両面から一読の価値はあろう。