今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

熱の中寝込みながら、のぼうの城 を読む

 昨日に引き続き熱が引かないので寝込んでいた1日。ほとほといやになってくる。何かのウイルス感染なのだろうが、どうにも疲れる。

 とは言うものの、本を読んだりはしていた。ずーっと眠ってはいられないからだ。

 今日読んだ本はこれ。

のぼうの城

のぼうの城

 昨年、映画化されたことで、一躍有名になったところか。
 ネット上の知人がこれを読んでいるということを知り、私もと借りてみたものの、なかなか読めずにいたが、せっかくの機会が巡ってきたということだ。

 この本は非常に面白かった。ここまで綿密に調べ上げることがどれほどの苦労かというのは、想像するに余りあるが・・・この作者に畏敬の念を持つ。

 ストーリー自体が面白い。インフレを誘発せねばとか年金が破綻するとか金算段ばかり騒がれる世知辛きこの世において、かように、金算段でなく動く関東武士の動きはスカッとするのだ。

 映画は見ていないが、平易な文章であるため、映画よりもこの文章で読んだ方がキャラクターが立つのではないだろうか。

 作者に興味を持ったが、この作者は早稲田の政経出身とのこと。ふと思うと、早稲田出身の作家を結構読んでいる気がする。

 この前までしきりに語っていた、「みなさん、さようなら」(これは映画から入って小説を読んだが)の作者も大学院は早稲田であったらしいし、以前、非常に読み込んでいた、重松清さんも早稲田の教育学部出身だ。

 なんか、早稲田出身の作家と相性がいいのかなとか思ってみた。この3者について言えばきわめて読みやすい平易な文章を書くから好きなのかも知れない。