昼のヒルズ
私は高いところが好きだ。立派な近未来建築も大好きだ。だからこそ、お台場もできた当初から何度も行って、お台場の海浜公園の近くの近未来的な住宅が公団か何かで賃貸で10万円ちょっとくらいで入れることを聞いたりしたら、結構興味引かれていたものだ。
その旨を彼女とのお台場デート(結構付き合い始めやね)で話したら・・・スーパーもあまりないし、通勤も遠いし現実的でないと一蹴されていたのだが・・・まぁ、それはもっともな話である。今はとても庶民的なところに住んでいてそれが身の丈にあった快適なものだということはよく分かる。
まぁ、でも、近未来住宅・都市という近未来建築へのあこがれはあこがれとしてあったわけで・・・六本木ヒルズ・・・すごいなぁと思っていた。だから、このように何度も被写体にしてカメラを向けているのだ。
昼のヒルズは、東京タワーから望遠で撮ったもの。彼女とのデート中である(^-^)あの頃、私と彼女はいろいろ高いところに上っては景色を見て語り合いながら数時間過ごしたものだ。だから、同じ時に撮ったのが下段の左の写真だが、夜景になっているわけで。
下段右は六本木に行った時に近景で撮ったもの。
しかし、一度、友人と麻布十番の寄席に行った帰りにヒルズに寄った以外は、ほとんどヒルズには行っていない・・・
なにか・・・なんだかなぁという感覚があったからだ。
それは、金がすべてという感覚。
ヒルズの49階には会員制ライブラリーがある。
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー
http://www.academyhills.com/library/
利用メンバーになるためには入会金に1万500円、月に6,300円ほどの会費が必要なようだが・・・
私の感覚では、図書館というのは・・・人がみな持ち合わせている好奇心・知識欲を満たすための、最低限のナショナルミニマムと言おうか・・・情報へのアクセス権を担保するために作られてしかるべき無料のサービスという感覚が強い。
しかし、ここでは読書をするためにお金が要るわけである。
お金があれば快適に過ごせる・・そういう場所のようだと感じたわけで・・・それが違和感。
確かに、この不況で・・・お金の持てる者、持てない者の格差が広がってきていることは感じる。なんか、そのリッチサイドの権化のように見えて、どうも・・・あこがれはするけど、なんだか・・そんな違和感があって、遠景で撮影するにとどまってしまった部分がある。
そこに来て、今回のライブドアの事件である。
ヒルズにはかのライブドアが本社を置いている。最近の新聞各紙にもヒルズの写真がよく出てくる。
私が撮った写真はみなさんにはどう思われるだろうか?ヒルズへのやっかみみたいなものがにじみ出てしまっているだろうか?
まぁ、私自信は・・・堀江社長・・・ああいう風にリスクを背負えるのなら大きなリターンもあるんだろうなと思っていた。その尊大さ加減にはあまり好感は持たなかったものの・・・まぁ、一代であれだけの富を築くのであればそれくらいの自信はないといけないのかもしれないなと思っていた。それは今でもそう思っている。
まぁ、やりすぎてしまったのかもしれないけど・・・
かの平家物語の「おごれる者は久しからず・・」の文言が思い出される。
確かに、お金は重要だ。あればそれにこしたことはない。しかし、それだけが価値尺度だとはいかにもその方が貧しいのではないだろうか・・・
ヒルズが近未来の姿なのか、おごりの象徴たるバベルの塔なのか・・・微妙なところだなぁと思っている。どのみち私はヒルズとは無縁につつましく生きていくしかないのだから第三者的に眺められるのだが・・・。
今度、ヒルズに登ってみたいと思うが、麻布十番の帰りに寄った時、登るだけで1,000円くらい取られることに、ちょっと高くない?と思ってやめた私は全然庶民であるのだけれど(^-^)