今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

映画「幸せのちから」を見た


 映画「幸せのちから」( - goo 映画参照)を見た。


 まぁまぁといった映画であった。すごくオススメというわけでもなく、かといって時間返せという映画でもなくというところ。


 感動大作のように宣伝はされるけれども、感動できるかどうかは人によりというところ。


 妻と一緒に見たが・・・


 (以下、ネタばれあり)






 


 まぁ、医療機器のセールスマンからホームレスを経て億万長者になるというサクセスストーリーにはつきものの・・・ホームレスへの転落過程が、コンディションによっては不快に感じることもあるかもしれない。


 妻も私も疲れ気味、特に私なんかは風邪気味の時に見ていたので、その転落の過程はストーリー上必須なのは分かるけれど、見ていていやになってくる部分は妻も同様だったようだ。ま、疲れている時にはあまり見ない方がいいんだろうね。そう、実話を素にしていると言えど、ストーリーの盛り上げ上、そのへんは特にえぐく描かれているから運の悪い人を見ていて気持ちよい人ばかりじゃないだろうからね。少なくともそのへんは私なんかは笑えない方で。


 最後には、サクセスをおさめていくので溜飲は下がるが・・・でも本当にそれでいいのか、アメリ格差社会???と大いに思ってしまう展開。


 だって、この人のように成功すればいいんだけど、多分、無数の失敗・没落のもとにこの一縷の成功があったのは自明だからだ。死屍累々の上にわずかにあるサクセスであるなぁと強く感じさせられるストーリーである。


 日本は今、アメリカ型の格差許容型競争社会を模倣しようとしている。そうなると・・・この映画の前半のような苦しみは他人事ではなくなるだろう。それでいいのかなぁ・・・と思ってしまっている。


 贅沢しなくてもいい、ゆっくり暮らしたいというのが許されざる世の中へ行ってしまうのではないだろうか。それでいいのか・・・。


 そんな複雑な思いを想起させてくれる映画であった。