今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

どうかチャイムを鳴らさないでください


 土曜日から高熱に苦しんでいる私。インフルエンザとの診断も出ている。


 土日がとてつもない地獄の苦しみだったのに比しては、少し楽にはなったのだが、パソコンに向かう気力もほとんどないのが現状。妻は少しよくなったからって私が好きなパソコンをするんじゃないかと懸念していたようだがご懸念無用だ。


 ただ、寝ていても苦しいし、すると仕方なく座るし。狭いわが家、クッションの効いた座る場所はパソコンチェアしかない。また、つらくなったら寝るという感じ。熱も周期性を持っているようで、上がったり下がったりはっきりしない。下がるったって平熱に戻るわけじゃないんだけどね。


 寝てればいいじゃんという意見もあろうが、この場合寝てばかりもいられないのである。退屈とかそんな精神的な問題ではない。


 寝ているとふとんが暑いのかなぁ、かえって熱が上がるようで、だめだぁと起き出して、でもまた努めて寝て。なるべく伏せるのが今の仕事だと寝るように血のにじむような努力をしているのである。


 通常の風邪ではこんなのはあり得ない。インフルエンザウイルスの破壊力をまさに身体で実感。


 そんな血のにじむような努力をしているのだ。ようやくうつらうつらできたりするが、少したって覚めると具合が悪くなっている。寝て悪くなるってどういうことよと本当につらいのだ。


 そんな折りに、今日は昼間に3回もチャイムが鳴った。4回かな、一回は2回鳴らしたから。宅急便か何かだろうか。


 でも、こんな風に、努めて寝れない眠りを寝ようとしている状況で、ご飯も満足に食べられない感染症の患者にとってそのチャイムが凶器になるのだ。


 一度などは、ようやっと不快な眠りにうとうと入ったかなというところで鳴らされたものだから、たまったものではない。出れるわけない。寒気するし出られなかった。それが日に3回も続いた。


 実際、ここまで倦怠感があると、マスクをする気力さえないのだ。妻がいない時は息苦しくなるとマスクを外す。


 宅急便屋さんだったと仮定しよう。


 あなたは、出てきてもらった方が仕事が一件落着して気分的に楽かもしれない。その場ではね。しかし、私のインフルエンザがうつったらかえってひどいめにあうのですよ。どうぞ、不在票をさして帰ってください。何度も鳴らさないでください。その方があなたのためでしょう。たとえ、新聞が抜かれていたとしても、私がたまたま具合がちょっとよくなった隙に抜いただけなのですから。


 「感染症発症中、チャイムを鳴らさないでください」


 と言ったようなホテルにあるDon't disturb 的な札が必要なのだろうか。


 常識的に大丈夫なこともある特殊状況では凶器になるという実例ですなぁ・・・