今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

知ったかぶり少年が四半世紀を経て潮目の恵みを堪能す

 あれは、小学校高学年の頃だよね、東北は三陸沖は寒流と暖流がぶつかる潮目で絶好の漁場だということを覚えたのは。これ、社会科の問題では必須の知識だったから。あの頃は、社会科が得意だった・・・(^-^)

 それからそれこそ25年以上、そう四半世紀を過ぎて、ようやっと三陸の地を踏んだ私である。

 小学校の頃、三陸沖は海流の寒流と暖流がぶつかるから絶好の漁場なんだよなんて得意げに語っていた少年が、こんなおっさんになってようやっと来たわけだ。

 同じ東北地方の中心地、宮城県は仙台に住まい青春時代を過ごした思い出も持つ私であるが、そう、それでもアクセスがかなり悪い三陸地方には行けていなかったのだ。その心残りを残さぬよう、今回の旅をプランしたような側面もある。

 その三陸の漁場の恵みの多くがあがるのが、今回旅をした岩手県宮古の港にであろう。

 実際、小売市場に行っても、ウニ・ホタテ・ホヤといったものが多くあがっていた。そして宿にしろ、食堂にしろ、それらをあたかも当たり前のように食べさせてくれたのが印象的。

 私はホタテが大好きなのだが、これほど美味しいホタテを食べたことがあろうかと思うくらいに素晴らしい味だった。やっぱり新鮮なんだと思う。宿では、ウニを殻から食べさせてもらったしね。

 食が美味しいとされる北海道にも住まったりしたし、旅でも何度も行ったりして美味しかったものだが、海産物ひとつとるとそれを凌駕するんじゃないかなぁとさえ思わせられる宮古の食の豊かさであった。

 知ったかぶり少年だった私が四半世紀という長き時を経過しようやっと訪れた宮古にて潮目の恵みを堪能したわけで。

 でも・・・いろいろ宮古観光を案内いただいたタクシーの運転手さんいわく、その寒流と暖流のぶつかる潮目のせいで、宮古の町は霧に覆われること多く、そのへんで住んでいる人にとってはいいことばかりではないということ。なるほど、寒流と暖流のぶつかりは確かに霧を発生させるのは納得出来ることだ。

 いい側面あれば、悪い側面も反射的にあるということは道理と言えば道理だろう。