とても、いい小説であった。家族小説を書かせたら当代一流の重松氏の本領発揮という感じか。
重松氏の小説にはまりはじめてもう何年になろうか。仕事を共にしたこともある友から紹介を受けてからであった。
その時は、多くの人が大変ですねと言うであろう仕事になってきつかったころであったが、はまりこんだ。
重松氏の小説は往々にして重いわけだ・・家族問題なんて重くないはずがないのだから。それをつらい時に読んでいたので自分で考えても大丈夫なのかなって思いながらも、重松氏の小説を読んでいたからこそ力を得たところもあったりして、不思議な物であった。
職場に向かう道でも、歩きながら読んでいたりもしたので、同僚からも・・・何を読んでいるのか?って不思議がられる位で、それくらいはまっていたのは、多分僕が重松氏の重いストーリーを欲していたからだろう
重松氏の小説には「ビタミンF」という小説がある。心のに効くビタミンだという思いで題名が付けられたようだが・・・重松氏のストーリーは心にきく感じの物が多いと思う。
今回読んだ「かあちゃん」も心の栄養に多分になったと感じられたいいストーリー。
最近、なにか勉強だとかなんだとか、実学系統に偏ってきていた部分があり、このような心の栄養になる読書ができてこなかったので、久々読んだ重松ストーリーを堪能した次第で。