今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

病床にて語る

 今日も病床で臥せっていた時間が長かった。

 「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」で有名な俳人である正岡子規は、結核になり臥せっている病床で「病牀六尺」という随筆を書いて新聞に載せていた。

 それを思い出し、ネットで読んでみた。みなさんご存じの方も多かろう、青空文庫にて。

www.aozora.gr.jp

 まるっきり読んだことがなかったわけでもないが、なんか、すごく臥せっている今、読むとそれなりに分かる。

 病床が一片6尺、30センチ×6=180センチの正方形の庵で臥せっていた子規が死ぬ直前まで書いた随筆がこれなのだが・・・

 その中で、「僅かに一条の活路を死路の内に求めて少しの安楽をむさぼ果敢はかなさ、それでも生きて居ればいひたい事はいひたいもので、」のくだりは共感してあまりあるところである。

 病床に伏せてはいても、語りたいという文章での表現者の気持ちとして本当によく分かる。

 病床にて、ふせながらも、なんとなくそう思い、この記事を語った次第。