今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

厳しすぎる世の中だから、「おしん」的ドラマが流行るのか


 今朝は、録っておいたドラマ「バンビ〜ノ!」を見てから、仕事へ。


 そもそも、仕事前の朝は憂鬱になることが多いことも事実。元気になれるドラマを見てでも行こうかという気持ちは


 まぁ、このドラマを見ながら、いやいや、僕の仕事はこんなに厳しくもないさ、がんばらねばと思えたりするから、結構好きだ。


 しかしね・・・最近、この手のドラマが多い気がする。「バンビ〜ノ!」は名門イタリアンレストランを舞台に、主人公が非常にしごかれるドラマだ。


 私がよく見ているところで、NHKの朝ドラ「どんど晴れ」だって、非常に「おしん」的プロットであるということは一語り「NHK連続テレビ小説「どんど晴れ」は結構いいかな」で語ったとおりだ。


 まぁ、ちょっと見ていたドラマ「生徒諸君!」にしても、主人公の女性教師が非常にいじめられるストーリーであることに変わりはない。


 また、前の前のNHK朝ドラ「純情きらり」にしても、あれほど主人公がこれでもかこれでもかと悲劇に落とし込まれるドラマはないのではないだろうかというくらい主人公いじめだった。


 そう、今あげた、最近のドラマの傾向として、主人公がいじめられるストーリーが多いのだ。そのオリジンはかの「おしん」にあるような気がしているから「おしん」的ストーリーと私はカテゴライズしている分野のドラマなのだが。


 そのようなドラマはどうして流行るか・・・それは、ドラマ上の主人公たちがいじめられているのを見て「それよりはましだ」「どの世界も厳しいんだ」とかある種のカタルシス、俗っぽく言えば憂さ晴らしができるから何だろうと思う。


 今の世の中・・・格差社会も進み、弱肉強食が進んできている厳しい世の中である。ごく少数の者は大きな成功を収めようが、落伍するとはい上がるのは容易なことではない。ほどほどということが許されないほどかけずり回されながらもそれでもようやっと生きていけるかどうかという感じさえする。たとえば、ホワイトカラーエグゼンプション法案などの普通の勤労者を絞り上げる法案が案として出てくることや、ホームレスやネットカフェ難民など、非正規雇用者の増加、フリーター・ニート問題にしてもその例になろう。落伍しないためには走り続けなければならない、そんな厳しすぎる世の中で、どうして、トレンディードラマのような衣食足りて楽しむ恋愛話なんかが楽しめるであろうか。どうしても、「おしん」的ストーリーにカタルシス・慰めを求めてしまうのではないだろうか。


 そんな厳しすぎる世相を反映しているのが、昨今の、「おしん」的ドラマの興隆に現れているんじゃないかな。そんな風に思えてならないわけで。