今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

資本主義が生み出した弊害を描くアメリカ映画

 資本主義が徹底している大国と言えばアメリカをおいてほかにないだろう。
 しかし、資本主義が比較的成功しているシステムだからと言って、万能でないことも自明であろう。
 成功者はいい。アメリカンドリームという美名のもとに成功者には莫大な富がもたらされる。しかし、その一方で成功者に比して多大な数の失敗者の犠牲のもとにそれがなりたつ。
 それが資本主義の弊害だ。

 アメリカもそれは意識しているようで、アメリカ映画の中には、資本主義の弊害を描き出す映画が結構存在する。
 そう、お金では幸せになれないよという感じの。
 その意味では、お金持ちの成功した恋愛小説家だけれども、私生活では恋愛が全然であり、しかし、貧しいシングルマザーである女性を経済的に援助し私生活における恋愛もうまくいくというストーリーの「恋愛小説家」なんかも資本主義の弊害を案に指摘しているようにも感じに思えるのだが。

 今回見た、「チャーリーと14人のキッズ: 作品情報 - 映画.com はもっと直接的に資本主義の弊害を描いている感じだ。

 失業したやり手ビジネスマンが保育所を始めるコミカルな劇の中に、お金と私生活とどっちを選ぶ?という大きなテーマを転がしてきて、なるほど、お金で買えないものがあるんだと指摘するというパターン。

 資本主義のサクセスストーリーばかり描いていてはうそくさいところで、かように、自己内省的なストーリーだての映画を作るのがアメリカの柔軟さかと思う。