今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

鈴木牧之という人を知ったこと

 2015年7月29日の日記です。
先日越後の国を旅した時、日本一有名なブランド米たる魚沼産の米を食べたいという、比較的ポピュラーな理由で南魚沼に足を運んだのだが、そこで私達夫婦の心を最も打ったのが、鈴木牧之という人の人生に触れることができたことだろう。

南魚沼も広いので、中でも塩沢という町がある。南魚沼では都会的という観点からは六日町が中心地のようにも思えるが塩沢という町は特に江戸時代の風情をよく残していていいところである。そこのおにぎり屋さん目当てで行ったのだが、塩沢の町で鈴木牧之さんの記念館に出会い、あぁ、この人はすごいなぁと思って帰ってからすぐに著作を借り読んだりしているところである。夫婦でね(笑)

鈴木牧之という人は、江戸時代の塩沢の商人。江戸の文人たちと交流しながら、江戸の人々の雪への見方が雪見酒のような風情で語られてしまっていることに違和感を覚え、豪雪地帯の人々の生活を出版しようと頑張って、長年かけて雪国の厳しい暮らしを出版することに成功した人で塩沢には記念館があるということ。
記念館に入り鈴木牧之の人生に触れるに、とても印象的だったのだ。
私も東北や北海道に住んでいた経験からも雪というのはホワイトクリスマスというような言葉で表現されるようなロマンチックとばかりは言っておられず、生活に影響する大変なことでありやっかいなことでさえあることは分かる。それを江戸時代に伝えたかったのが鈴木牧之さんなんだなぁというところで大いに共感した次第。それは、北越雪譜という著作に大成されている。

その鈴木牧之さんは、秋山郷という越後から信州にかけての秘境の紀行文も書いている。

旅から帰ってきてすぐに北越雪譜や秋山紀行の入った鈴木牧之全集を図書館から借りている。秋山郷にも行きたしと思っている次第。