今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

夫を守るということ

 間に合うかなと走ってホームに向い、すんでの所で電車に行かれると怒り心頭に発してきた私だ。

 誰だって大なり小なりそうだろう。走るという頑張りゆえに。

 当然すぐに次の電車が来ることのほうが少なく、空き時間ができて怒っている私は怒りのまま妻に電話する。

 妻は、乗り損ねた悔しさに共感してくれた上で、あなたが怪我しなくてよかったと言ってくれる。

 確かにいい歳した中年男が転んで骨折なんてなれば、一本遅らせた方がよほどよかったということになる。

 男というのは、極言すれば馬鹿なので、瞬間的に怒っても共感と理解のもと諭されればそれで気が済んだりするものだ。

 家事の分担だ、稼ぎの共有だとか言う前に、馬鹿な男の夫をかように諭すのが夫を守るということなんだろう。

 その意味では妻は非常に賢い女性なんだと思う。

 

 今日は走って電車に間に合った。うれしい。転倒の危機もおして走ってしまった。

 私は馬鹿な男である。