今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

ケンタッキー朝の陣

 昨日はケンタッキーフライドチキン40周年キャンペーンの一貫で安くバーレルを買い込んで食べたわけだが・・・

 今日はまさしく40周年の日ということで、ケンタッキーフライドチキン各店舗では1店舗200ピース限り、40年前の開店当時の価格1ピース100円で売り出すというキャンペーンを打ったわけで。一人あたり5ピースまでということで。

 昨日に引き続き、安いのであれば、食べたいなと朝出かけたんだよね。さすがに売り切れるかなぁと開店前に行ってみたら、いつから並んでいるのか長蛇の列が・・・こりゃいかんと小走りになったんだけどね・・・

 そうしたら、足が不自由に見受けられる高齢者男性も走ってくるんだよね。僕よりも早く列の後ろに到達した、「これがこんなに安く食べられるんだから」という感じのつぶやきをしていたのを耳にしたのだが、かの老人にして、そこまでして安く肉が食べたいのかと驚きであった。

 野坂昭如さんの小説だったと思うが、戦中か戦後か物のない頃にあんみつが食べられると言うことで遠征したとかいう話があったとように思うが、その勢いの物資欠乏時代を思わせる迫力があったんだよね・・・ケンタッキーが1ピース100円にそこまで殺到する勢いに。

 高齢者もいたし、主婦らしき人もいたし、若いカップルもいた。僕の後ろにもかなり並んだ。

 200ピースを一人5本までとなると、最大限にみなが5本買うとすると、40人までってことになるよね。

 気を利かせた店員が、ここまでで40人となりますから、それから先は買えないことがありますという声をかけて、それは私より結構前。もちろん私の直前に並んだその高齢者よりもかなり前。
 
 コモンズの悲劇の例を引くまでもなく、これだけ並んで、5本以下を買う人はほぼいないだろうという推測が容易についたため、列を離れる。

 私にとってのケンタッキー朝の陣が終わった。

 そう、それほどに日本は厳しい世相になっているのだということを目の当たりに実感した次第で。