- 作者: 深尾葉子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/05/17
- メディア: Kindle版
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結構話題になった本なのでしょう。日記書きさんの中でこの本に言及されていた方もいましたから。
私がこの本を読んだ動機は、そのキャッチーなコピーもありますが、そもそも最近は大して時間がなく、オフラインで本屋をのぞいて平積み本を探るということもしていませんでしたから、そこで気づいたというわけではないところで。
房総は勝浦の方で名物たる勝浦担々麺を食べていた時なんですが、マタハラについての雑誌記事(最近出てきた用語のようですね、マタニティハラスメント)で、この著者がコメントされていて、なかなか当を得た共感できるコメントをされていたので、この本を読みたくなったという次第ですね。
読んでみて、なるほど、これは当を得ているなという感想でしたね。
正直ね・・・100円マック(大手ハンバーガーチェーンの100円商品)が出始めた時に、世のサラリーマンの男性諸氏がそれをランチに食べるようになり、それは小遣いで縛られているからということが報じられた時の違和感。
イクメンとか言いながら、男性に育児協力を声高に叫ぶ風潮への違和感。
高学歴でも、就職せずに専業主婦志願という女性が増えているというところへの違和感。
それらをすべて払拭してくれるストーリーを提示してくれています。
かなり中立的な書き方なんじゃないかな。
私の違和感は、あなたが子なしのDINKSだからでしょう?と一蹴されてしまう・・・しかも、それは多いに子なしであることを選択しているあなたのひがみだという論調で・・・ことが多い中で、女性の著者からかような主張をしてくれると多いに溜飲が下がるし、そのような感情を除いて考えても、中立的と思うんだよね。
以前、ある大学の先生と家族論ついての演習形式のディスカッションをしたり、本を読んだりした時もあるが、以前に比べて、家事の外部化(外食だってしかり、クリーニングだってしかり)という概念を学んだ。そう、主婦はその昔に比べよほど家事は減っていて楽になっているにもかかわらず、その主張は大きいし、当然のように生活費を男に出させているのはやや違和感があった。
私も生活費は主たる稼ぎ手の私がその多くを出しているからして、そのへんは思っていたところだが、この本の主張を読みつつ、納得するところ多かった。
ちなみに私の妻は、そこまでタガメ的要素は少ない(もしくは、ない)のでちょっと安心しているわけだが。