今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

保険や保証は効かないものと思っておいた方がいいのかな

中年になり物忘れも多くなってきて、昔見た映画も忘れてしまったりしているが、それでもまだ覚えている映画がある。

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2004年の語りだから6年前のことになるが、この映画。Mr.インクレディブル。ディズニー映画だけどね。アメリカ映画。

元ヒーローがヒーロー活動を禁止され呻吟としている様の描写から始まるのだが、印象的なシーンがある。保険会社に勤めている主人公が、保険のお客の保険金請求に関してそのお客に抜け道を教えてあげて、会社の利益にこだわる上司から怒られるというシーン。

 

なるほど、アメリカは公的な健康保険がなく、私的保険によりカバーしているから、受けられる医療に関して、格差があることは有名な話だし、そこを印象的な恋愛要素として使ってしまっているのが、ジャック・ニコルソン主演の「恋愛小説家」である。まぁ、いい医療保険に入っていないシングルマザーのヘレン・ハント演じる女性に言い寄るための手段として子どものために自分の保険を使っていいよみたいに言う冴えない中年恋愛小説家みたいな感じ。

 

閑話休題

 

私の母が、保険はもらえないものと思った方がいいとかつて言っていたのを思い出す。

私はファイナンシャルプランナー資格保持者であるが、ファイナンシャルプランナーの教科書的には人生のリスクヘッジのために保険に入った方がよいおすすめしなさいねという話になるのだが、私はファイナンシャルプランナー資格保持者ながらもそこはいささか懐疑的だ。

保険のあの読む気にもならない膨大な約款に、どこに免責条項があるか分からないからだ。前述のMr.インクレディブルのごとく、あれやこれや理由を付けて支払い子を断るのが保険会社の上司であれば、保険はそういうものだという思いはなきにしもあらずだ。

 

また、商品の保証にもはなはだ懐疑的だ。どこまで保証してくれるんだろう。いろいろ免責条項があるんじゃないか。

 

ここまで長々と保険と保証に関して語ってきたのは、ちょっと思うところがあったから。

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写真ではわかりにくいかもしれぬが、こんな風に、右下のボタンが引っ込んだまま戻らないお気に入りの時計がある。

 買ってまもなくかようになった思い出があるが、いろいろ難癖を付けられそうという保証への懐疑もあったし、唯一完動品の腕時計がこれだったので、使い続けてきた。

 

最近、もう一本新しい時計を手に入れたので、修理に出してみようかと思った。レビューを書くと5年保証が効くとかであったので、ダメ元で問い合わせを入れてみた。

 

予想通りだめだったね、ボタンに関しては保証範囲外なんだって。

 

理由は明かされていなかったけど、予想するに、ボタンは経年劣化により引っ込んでしまうこともあるからということなのだろう。

 

ただ、消費者感覚からすると買ってまもなく引っ込んだボタンは実用上支障があるから、保証期間なら保証されてしかるべきと思わぬではないけどね。

 

そう、保証や保険は効かないものと思っておいた方がいいのかもしれぬね。効いたらラッキーみたいな感じで。

 

こう言う話でもうひとつ経験がある。今度は保険の話。

はなはだ恥ずかしい話だが、図書館の本を汚してしまったことがある。

図書館からは代替本を買って納めるように指示されたのだ。

そこで、私は思いついた。個人賠償責任保険に入っていたことを。

図書館の本を汚してしまって補償を求められたので、その金額を保険でカバーしてくれるのかと保険会社に問い合わせたのだ。

 

答えは否。

 

このときは理由を教えてくれた。

図書館の本は借りた時点で借りている期間中私に管理責任が移っているので、その時に汚してしまったことに関しては個人賠償責任保険の範囲外だと。

はぁ・・・と思った。こりゃそうだな、保険はもらえぬものと思った方が良い。

優秀な法律屋さんがひねくりだした理屈だなと思った次第。

まぁ、個人賠償責任保険は他人管理のものを毀損した場合の保険であるから、この場合は該当しないということなんだろう。

理屈は通っているだろうが、消費者感覚としては使えんなという思いがある。

だって、管理責任はともあれ、図書館の本は私のものじゃないのだから。

 

今まで、保証や保険に助けられたことは数限りなくある。公的保険であれば、健康保険等中心に大いに助かっている。

 

ただ、含めて思う。保険や保証は効かないのがデフォルト、効いたらラッキーと思っていたら、多分幸せ。