釣り場の若者の振る舞いが目に余るという事態に相次いで遭遇し、大層気分が悪い。癇癪持ちの私がそう言っているだけなら、お前の癇癪であろうと言われても仕方ないが、一緒にいた妻も大層憤慨していたゆえそうだったのだろう。
最近のコロナ禍に端を発したものと思われる釣りブームで釣り場が非常に混んでしまっていることは以前に語った。
週末には海の釣り場に行けなくなってしまった。ファミリー層や若者層のビギナーらしき人たちがあふれていて近寄れないのだ。ということで、平日の夜に行ってみたが、空かない。少し空いてもすぐに混む。
そこで、前述の目に余る若者達の振るまいを語ろう。
隣の人が一人いなくなったと思ったら数人組の若者が黙って入って来て、なおかつ、幅寄せをしてきて、私たち夫婦の釣りをしている目の前まで仕掛けを流してきた。
さきほど、私の竿に釣れはしなかったものの魚信(あたり)があったのを見て、そこを狙いたかったのか。
まるで、私たち夫婦に出て行けと言わんばかりに。
ケンカを売ってきているのかと思ったが・・・こちらに目を合わせようともせずに数人という数を頼んでか平気でその無法行為を繰り返していた。
一言言おうかと思ったが、虫も殺さぬような顔をして平然と目に余る行動を繰り返している若者たちに、抗弁したら逆に「私たちが何をしたというのか?」という態度をしてきそうに思ったから。
マナーの問題である。数年釣り師をしてきて釣りにおける不文律がわかってきている。先に来た者が何を置いても優先であるということ。数年釣りをしてきてそれは私も体で分かってきたし、それは遵守してきた。釣り場が混んでいるのは分かる。しかし、先に述べた行状はその不文律を踏みにじるものだ。
若者たちは言うかもしれない、「それ、どこに書いてあるんですか?」
さて、別の日、私たち夫婦は先にいた人に声をかけて帰ることを確認して釣り場に入った。どうぞどうぞと言われて。
その後、黙って隣に入った若者は、連れのための場所も荷物を置いて取っておいたようだ。そのうち連れが来て複数人になった若者。初めはおとなしく釣りをしていたが、段々疲れてきたのかこちらの釣りしている方に仕掛けが流れてきても戻すこともしなくなってきた。スマホか何か見ているのか椅子に座っている。繰り返し私たちの目の前に仕掛けを流してくるので、やはりケンカを売ってきているのだろうか。こちらが見ても、平然としている。
釣れていなくて疲れてきたのだろうか。また、最近の若者の目に余る釣り場での振る舞いを見るに、複数人で衆を頼むと女連れのおじさんをなめてくるのだろうか。
さて、私は40台後半のおじさんであるが、釣り師達は私より高齢の方が多い。私も始めた頃、釣り師の諸先輩方にえらいお世話になった。釣りの初歩から特に頼んでもいないが教えてくれる方がいたからこそ、今は少し釣りの技量がある。
そして、どこでどうやれば釣れるか、それは年長者に聞きながら学んでいったことだ。
そのためにはもちろん、先行者を優先すると言う不文律を守り、礼儀を守らねば年長者は教えてくれるわけがない。そういうことはもちろん遵守してのことだ。
これらの無礼な釣り場の若者たちはもちろん釣れていなかった。魚信(あたり)もなかったようだ。私の方は魚信(あたり)はあった。
年長者から学ばせていただいたこと、そういう経験則が効いているのだろう。
若者たちはそういうことはGoogleで検索すれば分かると思っているのだろうか。否である。
そして、ついでに言うと、きちんとあいさつをして入った私は、先行者で帰る方々から魚をもらえた。
釣りたくて、魚信(あたり)のあった私がいた場所を幅寄せして奪っていった若者たちよ、君たちは年長者からの釣りの智恵を聞けることもないだろう。獲物を分けてもらえることもないだろう。
さて、若者たちの釣り場での暴虐に心を痛めているのが私たち夫婦だけかと思うに・・・Twitterを見ていると次のような記述が見当たった。
旦那が代休でふれーゆなうなんだけど、隣に居た大学生らしき二人組がアミで汚しまくったまま帰っていってほんと衝撃だった。バゲット持ってたクセに流さずに帰ってった。マジ民度終わってる pic.twitter.com/F3QdoQmGqo
— ArakabuPonta (@ArakabuP) 2020年11月13日
なるほど、よく分かる。週末は混みすぎて入れないから、夫さんが休みの平日に釣りに付き合った奥さんの記述だ。大学生らしき複数人の若者達の目に余る行動だ。
どこにも書いていないかもしれないが、アミコマセは私もよく使うが、良く釣れるエサだが非常に悪臭を放つものだから、水くみバケツで海水をくんで流していくのは釣り人の常識だ。うーむ。
こういうつぶやきが一つ見えると言うことはそれが氷山の一角だろうかとも思う。
にわかの釣り大ブームでモラルハザードが起こっているのだろうが、こういう若者たちがいるとなおさら釣り場に行けない気分なのが悲しい次第。