今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

その意に反する

 もう、嫌なことがない日はないと言ってもいいほど、仕事生活は快適ではない。

 となると妻に愚痴ることが多くなる。

 

 その意に反する仕事ってさぁと話すと、妻はそもそもその意に反しない仕事なんてないけどねと言ってきた。それはごもっとも。

 

 今までの四半世紀を超える仕事生活において、その意に反しなかった時期なんてごくわずかしかないのではないだろうか。

 妻も自分の仕事経験からそう言い放ったのだろう。

 

 さて、その意に反する という言葉、どこかで聞き覚えはありませんか?小学生くらいの時に私は身についた言葉です。

 

日本国憲法第18条

 何人も,いかなる奴隷的拘束も受けない。又,犯罪に因る処罰の場合を除いては,その意に反する苦役に服させられない

 

 うむ、社会ってこういうものだと思っていたが、それはおめでたい坊ちゃんの私が勝手に思っていた理想論で、愚痴っぽい私はともあれ妻も、その意に反しない仕事なんてあるの?と言っているとなれば、やはり大体の人が仕事は辛いものと思っているんだろう。

 

 かの2ちゃんねるを作った、ひろゆき氏なら、勘違いしないでください自分がするのが嫌なことをお金払ってしてもらうことが仕事なんだから楽しいはずなんてないでしょう、こういう主旨で論破していたが、大金持ちのひろゆき氏にそう言われてもなんか頭にくるだけかな、正直。でもそれは事実だと思う。

 

 妻は憲法の条文を思い出さずに、そんな仕事あるわけないよと喝破したようだが、昨日、前記の条文を妻に見せた。二人で唸った次第。

 

 だって私たち夫婦、その意に反する苦役的な思いばかり仕事でしてきて、僕が愚痴るだけではなく、妻の仕事の愚痴も聞いてきたから。共働きだと愚痴の山だよお互いの。ま、僕の方が圧倒的に多いのは認めるが。

 

 憲法で言う苦役というのは、ローマ時代のガレー船の奴隷のようなこと?犯罪による刑務所に入る以外の国家権力による人権侵害を戒めているものなんだろう。

 

 でもさ、その意に反する苦役、その言葉字義通り取ると、やはり唸らざるを得ない。だって、僕の四半世紀以上耐えてきた仕事生活がほぼこれみたいなものだったし、妻もそうだって言っているくらいだから。

 

 という次第。