今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

物理的にさまよった一日で得たもの


 いやー、今日は迷った一日であった。


 所用で出かけたのだが、必要なものを忘れたことに気づいて途中で買おうと探すも、探すとなかなか見つからないのがマーフィーの法則を待つまでもなくそういうもので、求めてさまよう。そして、時間もなくなっている中で目的地に向けてさまよう。Googleマップででも事前に調べてプリントアウトでもしておけばそういうこともなかったのだろうが、大丈夫だろうと出かけたところでちょっと迷い気味に目的地へ。帰りも、どうせなら電車代を節約しようかと往きとは違う道を歩いてみて見事に迷い、今度は本格的に1時間近くさまよった次第。疲れた。


 それにしても、私はインターネットのなかったアナログ全盛時代から生きてきたわけだが、そもそも出かけるというのは結構大変なことであった。もちろん、地図は買えばあるわけだが、適度な縮尺のものがなかったりするとそこですでに迷う可能性が出てくるのだ。しかも、地図がないときだってある。だから、太陽の方向から方角を見たり、適当な目標物を手がかりにしたりしながら、がんばって目的地に向かったりしたものだ。


 今はネットで、それこそどこでも、縮尺自在に必要な地図が見つかる。そう、Googleなりで一発ワード検索で目的の知識に行き当たれるのと同様に、インスタントに一直線に迷わず行ける。


 でもね、物理的にさまよった経験がないと、もし、その目的地以外に行かねば行けない場所が出てきたとき、うまく対応ができないのではないだろう。


 物理的にさまようのは悪くはない。そうやって、想定外の事態が起きたときのサバイバル力を磨いていると思えば。そんな風に思った今日。