さて、冬になると魚はあまり釣れなくなるし、コロナ禍での釣りブームで海釣り場が混んでしまってハゼ釣りをして釣り納めをしたんだということはかねがね語っている。
昨年のみならず、冬になるとハゼ釣りをしてきたのだが・・・まぁ、専門にしている青魚のサビキ釣りが釣れないからだが。
ハゼもたくさん釣ると、すべて食べられるわけではない。
となると、焼き干しにして保存するということをしていたりする。
二年以上前の語りだが、この時もハゼ釣りをして焼き干しにして、甘露煮にして美味しいと語っているから、ハゼ釣り歴もそこそこあろうか。
さて、ハゼの焼き干しでやってみたいことがあった。
ハゼの焼き干しで出汁を取るという仙台雑煮というもの。
私は東北は宮城県の仙台にて青春時代を送ったのだが、仙台雑煮というものは知らなかった。正月は実家のある関東に帰っていることが多かったから。
仙台雑煮とはかようなものらしい。
以前にも一度釣ったハゼの焼き干しを使って雑煮を作ってみたが、ちょっと雑に作ったせいかそこまで美味しくできなかった。
今回は非常に真面目に仙台雑煮に取り組んでみた。
ハゼの焼き干しは、いつ釣ったのかも忘却の彼方だが、冷凍庫にあった焼き干し。煮干しと同じようなものだから、今回は加熱して出汁を取るよりは、長時間浸しておくこととした。
初めは上のような感じであるが、2日くらい浸しておいたら、下のようにかなり膨張して元の大きさに戻っている。
うんうん、いい出汁が出ていそうだぞ。あと、ハゼの出汁だけではなく、昆布も浸しておいて昆布出汁もとっておいた。どうやら、ハゼの出汁だけだと独特で癖があるので、昆布だしとミックスした方がよいようだ。
あと、仙台雑煮で特徴的なのが、根菜である大根とか人参を刻んだ後、煮てから凍らすという凍み野菜をつくるということ。東北地方であらば外に出しておけばこの時期は凍るとは思うのだが、こちらでは冷凍庫で作る。野菜を刻んで煮て、水を切って冷凍庫で数日凍らした。ここまでは昨年中から作業していることである。
高野豆腐も同じような仕組みだと思うのだが、一回凍らすことで、味がしみ込みやすくなるんだろう。あと、高野豆腐も少し戻して刻んでおく。
凍み野菜はちょっとはみ出ているが、溶けてくるので大丈夫。ハゼと昆布だしは酒と醤油で味付けをしておいたものに凍み野菜と凍み豆腐(高野豆腐)を入れる。
うん、いい感じ。
そうそう、出汁を取った後のハゼは甘露煮にしておいた。圧力鍋でね。ハゼの骨は硬いので、よくよく圧力をかけてやっておかないと骨が硬くてよろしくないからして。
本式の仙台雑煮だと、出汁を取ったあとのハゼを姿で載せるようだが、以前それをやってみたのだが、骨が当たってきつかったから、その反省を生かして今回は甘露煮にした。
焼いた餅を入れて、甘露煮を載せてできあがり。
これはかなりうまかった。ハゼ出汁だけだと独特で厳しいが、昆布だしとのミックスでいい感じだし、ハゼの甘露煮はかなりうまいので豪華感がある。凍み野菜は味がしみ込んで美味しい感じだ。先人の知恵を感じる。
元旦の今日、このお雑煮で信念を感じた次第。
いやいや、ハゼを釣ったのが数年前だと思うんだよね。それから冷凍しておいてさ・・・昨年末くらいから、凍み野菜をつくったり出汁を取ったり、手間をかけて、ここに至れた。なんかうれしい(^-^)