今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

映画『猟奇的な彼女』を観た

 映画『猟奇的な彼女』を観た。
 非常に感動したと、勧められたので観たわけだが・・・

 いいね・・・実にいい。

 韓国映画である・・・最近、韓国映画が面白い。思えば、ずいぶん韓国映画を観てきた。シュリ、JSAといった有名どころをはじめ、8月のメリークリスマス、ユリョン、リベラメ、二重スパイ。

 この『猟奇的な彼女』・・・実に素朴で味わい深い。昔懐かしい味がするといったところ。ラブストーリーなわけであるが、ほら、最近の日本のラブストーリードラマはキスどころか性行為の表現だって当たり前という感じで、一昔前だったら、世の親御さん達がただじゃおかないという感じの過激な描写が目立ち、不倫だって当間的な描写もあるわけで、退廃的とも言える感じである。
 実際、世の世相もそういう風に過激になっているのだろうが、その一方その世の時流に乗り損ねつつ彼女なんてとてもとてもできそうにないし、縁もゆかりもない僕みたいな人間には、やっぱ、そういう過激描写はあまり好かず、昔懐かしい手が触れちゃってキャっみたいなそれくらいなピュアなラブストーリーがいい。

 その意味では、本当にこの映画はピュアなラブストーリーである。だから、昔懐かしいという感じであるのである。

 韓国らしい・・・そう思うのだ。僕は映画JSAの舞台を観に、韓国に渡ったことがある。板門店である。そしてソウルに滞在した。その意味でも分かるのだ・・・韓国というのはある意味日本を超えるIT先進国であるという近代性を抱えながらも、日本ではもう廃れかけている屋台が闊歩するなど前近代性も併せ持っている。
 そう、この映画もクラシカルなピュアさを持ちつつも舞台や俳優は近代的な面もあるという点でいかにも韓国と思えるのである。

 徹頭徹尾ロマンチックであったし、そういうのを今の日本で語ると、なに夢見てんだとばかにされそうだが、でも、そんな恋愛がしてみたいというのは僕だけであろうか。