今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

団塊ジュニア・ベビーブーム世代の日曜ブルーの強烈さの所以考察

 サザエさんブルーという言葉がある。

 サザエさんは日曜日の夕方18:30か全国放送されているらの国民的アニメであるが、土日お休みの一般的な勤労者にとって翌日の月曜日からのことを思うと憂鬱になる時間帯ということでそのような言葉がある。

 今も昔も月曜日はいやだったんだろうけどね。今はことさらそのブルーの度合がひどくなってきていると思うんだ。

 いつの世も仕事がきつくなかった時はないよと、特にすでに就労年齢を過ぎている引退世代は語りがちだ。まぁ、団塊の世代というのかな。
 土曜日だって半ドンで午前中は仕事だったよとか自慢げに言われるかもしれない。我が親なんかもきっとそうなんだと思うが。

 私は団塊ジュニア世代でありベビーブーム世代とも言う。30代も半ばを超えているくらいなのだが・・・

 団塊の世代が生きてきた時代は、戦後高度成長期、仕事一辺倒でも働いてさえいれば右肩上がりに給料も上がり、節約すれば家も買えれば、子どもの2、3人は育て得た時代と言ってもさほどずれはないと思うが、今は明らかに違うよね?

 みなさんはどう思うかな?

 率直に言おう。要するに経済成長も鈍化し、限られたパイの奪い合いになっている以上、今は、人を蹴落とさねばなかなかに昇給しない場合が多いだろうし、節約したって子どもをそう何人も養育できるものだろうか?妻が専業主婦であれば、夫が働いていたって夫婦ふたりで暮らしていくのがやっとという場合だって多いだろう。

 そんな中で、月曜日というのは本当に嫌になってきているよね。

 自分らもやってきたんだからそのとおりできるはずっていうことで引退世代なり親世代は「なぜにアタリマエのことができんのか?」と我々ベビーブーム世代に迫ってくる。
 しかし、今や、普通にやっていては決して高度経済成長期のような普通には生きていけず、誰かを蹴落としていかねば昔のようには生きていけない。派遣村のニュースを見て自分でなくてよかったと思った人も大勢いただろう。それだって、ある種人を蹴落として生きているという部分がある。

 そう、今は、なにかにつけ出し抜こう出し抜こうと駆けずり回らねば、なかなかに生きていけないという部分があるわけだ。そう、私たちの世代の受験戦争の苛烈さたるや今の比ではなかった。

 そんなことを強いられる世の中、どうして月曜日が明るくあろうか。

 それが、 団塊ジュニア・ベビーブーム世代の日曜ブルーの強烈さの所以と言って良いと思うのだ。

 香山リカ氏はなかなか明快に団塊ジュニア・ベビーブーム世代のことを貧乏クジ世代としてそのやっていけなさを分析してくれている(貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!? (PHP新書) 香山リカ著 )が、そんなやってられなさがある。そこに明るい月曜日はないだろう。

 それにしても一生懸命頑張ろう、高度経済成長に寄与しようと、大変だったけれども、一生懸命さえ生きていけば多くは幸せにくらせていけた時代に比べ、今はなんと世知辛きものよ。