今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

ドラマ「同窓生 〜人は、三度、恋をする〜」を見てしまった

 木曜ドラマ劇場『同窓生 〜人は、三度、恋をする〜』 | TBSテレビを見てしまった今夜。

 いや、見たくて見たわけでも、初めから見たわけでもない。
 台風の夜、手持ち無沙汰にテレビのチャンネルをザッピングしていたら、稲森いずみさんがなんかやたらウルウル目線で演じられていたので、見てしまったのだ。

 キャストも、井浦新さん、稲森いずみさん、松岡昌宏さん、板谷由夏さんと、私と同世代のなんか気になる面々であったこともその後チャンネルを変えなかった所以である。

 井浦新さんは、あまり知らないという方もいるかもしれない。私もあまり知っているわけではないのだが、以前、映画「ピンポン」(マンガが原作)で、かっこいいメガネ君を演じていた方で気になっていた方だった。
 今や、もはやおじさんの感を否めないが・・・あぁ、この人かぁと。

 ドラマのストーリーはこの不況遷延する世の中でよくもまぁというお気楽なストーリーで惚れたのはれたの、40代の恋路か、同窓会あがりの焼けぼっくいだかの古めかしいラブストーリーで正視に耐えないと言えばそうなのだが、僕らの若い頃はこういうのを見ていたよねと思いながら原作者を調べてみたら・・・

 柴門ふみさん原作。なるほどね、あの恋愛トレンディドラマの金字塔である東京ラブストーリーの原作者と言えば、かくなるだろうか。

 しかし、私も40代まっただ中。トレンディドラマにあこがれていなくもなく、自分で稼ぐようになれば、あんなにはなれなけれど、すこしゃあんな感じもあろうかと思いつつ、蓋を開けてみれば生きていくのに精一杯。なんだかなぁという思いが日々ある中で、このストーリーはいかにと思いながら見ていたのも事実。

 出演者の役柄設定が、クリーニング屋自営、大手ゼネコン部長代理(一級建築士)、薬剤師、カリスマ美容師の妻・・・となっており、多少のヒエラルキーはあれどばっちり資格があったり、社会的身分が安定しているという設定がいかにもバブルだなぁと。

 非正規雇用が広がっている今・・社会的身分がしっかりしていて、恋に悩めたのはバブル時代の遺物である感が強いにもかかわらず、かようなストーリーを未だにつくっているのだなぁと思ってみた。

 まぁ、そのように違和感はかなりあれど昔を懐かしみながら見てしまった次第。

 このドラマ、調べてみると柴門ふみさん原作のマンガで、2011〜2012に連載されたものらしい。そっか、2年前のマンガかぁと思っていたら、よく調べてみると、同じく漫画家の弘兼憲史さんと結婚しているんだね。これは妻ともども驚いたのだがね。
 かの島耕作シリーズの弘兼憲史さんだからして。
 柴門ふみさんもバブリーなラブドラマの教祖的存在として君臨していれば、弘兼憲史さんだって、島耕作シリーズでバブリーなエグゼクティブを描く教祖的存在として君臨しているようなものだからして。
 
 弘兼憲史さんは、バブリーをある程度脱却して今も連載している黄昏流星群を読むと、エグゼクティブのその後の斜陽を描いているので、あぁ、今の世相をキャッチアップしているなぁと思い直し好きでいるが・・・

 このドラマの初回を見るに、柴門ふみさんも斜陽状況を描こうとはしているが、40代かぁ・・・おなじ40代として、まだまだ浮つき感は否めず・・・違和感は禁じ得ない。もっと斜陽をえぐって欲しいものだと思ったりしてみた。