今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

ノンチルフィルタード製法について

 なんか、人生嫌になってばかりだ。まぁ、月曜日だしね・・・

 

 生来悲観的なたちの私には、そろそろ50歳になるにあたり、そのうちいいことあるよという時間的余裕もなくなってきた上に、地位も相対的に低く、大した栄誉もなく、故郷に錦を飾れるなんておよびもつかないとくれば、いいことないわと悲観的にならざるを得ない。

 

 若い頃はそんな愚痴を言っていると、みんなそうなんだからわがまま言うなという感じで上司なり先輩に怒られた気がするが、50歳にもならんとしたら、みんながそうじゃないと断言できる。うまくいかない者も、うまくいく者もいる。残り時間も見えてくるとはっきりそう思う。

 

 中国の儒家である孔子は、四十にして惑わず、五十にして天命を知ると弟子に語ったという。論語にかく書かれている。中国の代表的な思想家である孔子の言葉ではあるが、私が40歳になった頃はなんか信じられなかった。まぁ、寿命が短い時代だったからねとか思ったりしていた。だって、40歳ではまだまだ戸惑って何をしていかんかと迷ってばかりだったから。

 しかし、今では孔子の言うことはその通りだったのかもと思う。惑うのは私が多趣味ゆえ絞れていなかったのだけれども、50にして天命を知るって・・・要は、そう、もうだめだわ、うまくいかなかったわ俺の人生と思うと言うこと。そう考えると、すごくぴったりはまってくる、五十にして天命を知るという言葉。

 

 さて、そんな意味で天命を知った人はどうするのか・・・

 そんな時に人は酒を飲むんだと思う。

 私は、赤提灯的居酒屋や角打などを好んで行ってきた。そこでの様子を見るに、みなみな飲んでいる間の陶酔を求めているのはよく分かった。そしてなぜ陶酔したいか。それは現状に満足していないからだと思うんだよね。それは、私が言う意味で天命を知った人なんじゃないかな。年代もそれくらいの人たちがお酒を飲んでいた気がする。

 そして、その気持ちは今なら体感でよくわかる。

 

 さて、どうしようか・・・

 人生つまらないし、飲んだくれてしまおうか・・・

 

 実はそれはよしとしないと思う自分がある。でも、どうせつまらない人生、少しは飲んだくれようかな。

 

 そこで、若い頃から続けている、週一回飲酒はなるべく堅持していい酒を飲もうじゃないかと多分思ったんだろう。

 ウイスキーは若い頃から飲んでいたので・・・それでもさと思ったんだが一筋縄ではいかなかった。

 好きだったジャパニーズウイスキーは外国人を中心とした買い占めにも一因がある原酒不足で、ジャパニーズのシングルモルトなどは手に入らず、もしくは価格がプレミアムに暴騰しており、どのみち買えず。

 では、スコッチのシングルモルトってなったんだけどね。

 

 せっかくだから、限定発売のスコッチのシングルモルトをと発売当日に買おうとしたら・・・買えず。

 

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 この語りに怨嗟の語りがある。人生もうまく行っていないのに飲みたい酒も買えないのかよ・・そんな感じ。怒り心頭だったよね。

 妻も本当に心配してくれたし・・・。

 ドンキホーテにありそうだと聞いてそこへの買いだしも何度も付き合ってくれたしね。

 

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 そしてとうとう買えた次第。うれしかったねぇ。

 

 前置きが長くなったが、このザ・グレンリベット12年イリシットスティルの大きな特徴として、ノンチルフィルタード製法というのがある。

 

 これを飲んだときはふーんとしか思わなかったのだが・・・

 先日も語ったのだが・・・シングルモルトをもっと勉強しようと図書館から借りてきたのがこちら。

 これを読んでいたら、ブルックラディという銘柄が気になった。スカイブルーのきれいな瓶が気になったのがとっかかりだが、本を読んでいるうちに、この銘柄がアイラ産の大麦にこだわってみたり、ピートにこだわるアイラにありながらノンピートだったりするので興味を持って何度も酒屋に見に行っているんだが、まだ買っていない。

 このブルックラディもノンチルフィルタード製法ということ。

 

 少し調べてみた。

tanoshiiosake.jp

 ここまで勉強してきて実感として分かったよ。

 大麦を醸造してできたアルコールを沸騰させて冷ませた蒸留酒を樽で熟成させたものがウイスキーと言うことは分かっていた。

 もちろん効率よく冷まさせるには冷やす方がいいよね。冷やす、すなわち chill することが必要なのは自明のことだよね、考えてみれば。

 

 ただ、敢えて冷やさないでさますと、香りが損なわれずに残る効果があるようだ。それがノンチルフィルタード製法。

 

 なるほどねぇ・・・だから、ザ・グレンリベット12年イリシットスティルも独特の香りがするのかぁ。

 

 単に飲んだくれるわけではなく、週に一回、数杯のウイスキーをたしなむ。そして、こういう謂われを勉強して、なんか知った気になる。そういう飲み方をしていこうとは思う。酔うために飲むことは飲むんだけどなんというのかな、そんな感じで。

 

 せめてもの・・・なんか。