今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

越後の中でも中越に行った

 昨年の夏は、新潟県は村上地方を旅した。新潟は越後と呼ばれた地域であるが、越後も、上越中越下越佐渡と分けられる。村上は下越に属する。新潟市下越に属することを思うと、下越は結構行ったものの、上越中越には行っていなかった。

 となると、中越とか見てみたいなと思っていたところだが、このたび行ってきた。

 しかして、さほど計画を立てていったわけではないので、ある程度行き当たりばったりであったが、なかなか楽しかった。

 ぶっつけで現場で雰囲気を味わうのもいいものだ。

 かつて下越を旅した時に、新潟のガイドブックを見ていたりしたが、そこには中越とかのネタも出ている。なかで、へぎそばという蕎麦が美味しそうに描かれていたので食べてみたいなと思っていた。

 スキー場と温泉のあるリゾート地で名高い越後湯沢のそば屋さんでへぎそばを頂いた。


 念願のへぎそばであったのでそれが美味しかったのはもちろんであるが、マイタケの天ぷらがやたらうまかった。妻と共に感動してしまったくらい。

 越後湯沢駅にほど近い しんばし という伝統あるお蕎麦屋さん。そば屋と天ぷらは切っても切れない関係ゆえ、天ぷらを揚げるのには一日の長があるのだろう。

 そう言えば、中越の魚沼地方には雪国まいたけの本社があるようだ。その物産館で、菌床からエリンギなどのキノコを抜くという体験をしてみた。

 だから、マイタケが美味しいんだなと思ってみた。

 中越、雪深いことで有名である。私も東北や北海道に住まった経験から、雪というのは生活するものから見ると決してロマンチックではなく、やっかいものでさえあることは体で分かったことがあるつもりだ。
 だからこそ、中越を単にロマンチックな目では見ないものの、それでも生きているその文化を実際に歩くことで感じたりした次第。

 身近な例だと、信号が縦に並んでいる。雪の重みで、信号機が倒れないようにだろう。また、高圧線が二本ずつつなぎ止められている。これも雪の重みの影響に抗するためだろう。行ってみて分かることがずいぶんあって、なるほど、百聞は一見にしかずだなぁと思った次第。