今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

井上ひさしさんの思い出

 夜遊びした昨夜から、寝ぼけ眼でまだ早朝とも言える7時前に起きだしてネットを見ると目が覚めるようなニュースがわかった。

 井上ひさしさんが昨夜亡くなったということ。とてもショッキングであった。

 私にとって井上ひさしさんはとても重要な人であった。今までの私の人生に最も影響を与えた作家さんの一人と思っているからだ。

 井上ひさしさんの作品が面白く感じて大好きで、ずいぶんいろいろ読み込んだものだが、それ以上に私が青春時代を東北は仙台で過ごそうと決めて、それに向けて頑張れたのは井上ひさしさんの半自伝的作品である「青葉繁れる」を読んだからというのが人生に関わる最も大きな影響。

 仙台で暮らすためにがんばろう、その物語に描かれているような素敵な街で生きてみたいと思わせてくれてそれに向けて頑張りきれたのは、心理面からすると、実は井上ひさしさんのその著作のおかげが大きかったと今は思う。苦しくなると何度もその小説を読み返してはがんばったものだから。

 それからだったんだよね、井上ひさしさんの小説をたくさん読んで、その文章技巧のすばらしさに感動したものだった。

 一応、自分はこのようにここに語りを書き連ねているが、書き伝えることのすばらしさというのを井上ひさしさんから教わった気もする。

 そのように、井上ひさしさんは私の人生に大きく影響を与えている部分があり、その意味で、とても衝撃だったのだ。

 井上ひさしさんのご逝去に心からの弔意を表するとともに、私の人生に良い影響を与えて支えていただいた意味で本当にありがとうと思わせていただきたい。