今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

ひがみっぽい中年男さえ前向きにする素敵な映画

 今日、宮崎アニメ映画の「耳を澄ませば」がテレビで放映されていた。
 何度も見ている映画だったが・・・また、見てしまった。

 正直、私はひがみっぽい。お金持ちに羨んだり、才能に羨んだり、社会的身分に羨んだり、若さに羨んだり・・・ひがんでばかりだ。屈折多き中年男だ。

 だからね・・・この映画・・・夢多き中学生たち、一人は物語作家を目指し、一人はバイオリン作りの修行にイタリアへ、そして、そんな二人が将来を誓い合うなんていう・・・ひがもうと思えば、そんなうまい話あるはずないだろよとひがみまくれそうなストーリーながら、なんかひがみよりも積極的な気持ちにさせてくれる・・・これがこの宮崎アニメ映画のすごさだろう。

 実は、妻と私の思い出の映画でもある。

 妻と私が恋人時代、それは短いものであったが、ジブリ美術館に行ったことがある。お互い、宮崎アニメ映画は好きだったから。まぁ、女と男だから、趣味趣向は違うし、私は男の子らしく「紅の豚」が大好きだったが妻はそうでもないとかだったりして共通項はなかなか見つからなかったのだが、中でも、この「耳を澄ませば」は二人とも共通して好きだったもので、この映画の展示で盛り上がった思い出があったりする。

 互いに、若かりし頃、この映画を見て・・・夢をふくらませていたんだろう。

 でも、二人やっとこさ出会ったところで、このように夢みたいな恋愛模様になるわけでもなく、ドラマチックではあったが、うーん、物語のようにはいかず、苦行のような部分もあったりしたんだけどね・・・

 でもね、この映画の主張している、夢は夢であってもいいと思うし、ひがみっぽい僕でさえ、いい気分に前向きにさせてくれるくらい、この映画は力を持っているってことなんだよね。

 そんな素敵な映画の舞台、東京は聖蹟桜ヶ丘の街をいつか歩きたいと思っている。