飲まなきゃやっていられない、そんなセリフをよく聞いたものだが、昭和世代だからかな。今はあまりそういうセリフは流行らないかな。
そこそこ満足して生活していた頃は、別にあまり飲まなくても他に楽しいこともあったような気がする。
若い頃は刺激に敏感だったから色々楽しめたのだろう。
しかして、中年から高齢に向かう今、なんか刺激に鈍感になったせいか、週一回は飲みたくなる。
妻もあまり飲めないけど、付き合ってくれる。
学生時代、井上ひさしさんの小説で「十二人の手紙」という小説にえらく感銘を受けた。その中で、慣れない営業の仕事で疲れて荒れている父親にせめてもの慰みにと酒を飲ませていて肝臓悪くして死んでしまったという話が出てくる。
それを見て、酒は自重しようと心に決めて今まで来た。小説の力ってすごいよね。私の生き方を決めてくれている。
昨年夏の、昨日これだけ飲みました的な写真だが、国稀の佳撰は一気に飲んだわけじゃないから誤解なきよう。残りわずかを飲み切ったということ。缶3本は飲み過ぎかなぁ。妻も飲むとはいえほとんど飲まないゆえ。
最近じゃ、二人で缶一本、私がウイスキーを30mlくらいにとどめている。この前は缶2本でウイスキーなしだったよ。
小説は戦後間も無くが舞台、私は今働いているが、飲まなきゃやっていられないやりきれなさは今も昔も一緒かな。
週一回、少しだけ飲んで、少しの陶酔を経てまた日常に戻っていく次第。それを四半世紀以上続けているよ。