今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

実体のある時代に生まれた世代にとって百貨店は夢の国であるわけで

 インターネットなどがなかった時代に生まれた。1972年生まれの私にとっては実体がとても重要だったし、今でも仮想を信じるより実体を信じたい。

 

 今の若い人には百貨店でワクワクするという気持ちはきっとわからないのだろう。あぁ、デパートですよね?みたいにわかった口をきかれても、その若人はきっとわかっていない。だって、今は百貨店らしい百貨店、デパートとも呼びならわされた販売形態はほとんど残っていないから。若人が勝手にデパートだと思っているであろう、ららぽーとやら三井アウトレットパークイオンモールやらは、でかい資本によって集められた専門店街でしかなく、大資本がしているのは無印良品やらユニクロやらへの場貸しにすぎず、それはショッピングモールにすぎない。

 百貨店、デパートという大丸、三越伊勢丹高島屋、西武、丸井と言った自分で売る姿勢がある基本定価販売である百貨店は今や成り立って行かないだろうから、希少なものになってきている。東京は銀座や新宿池袋とかの大都会、都道府県庁所在地くらいに少し残存するくらいだろう。

 基本百貨店は定価販売。そして一流の百貨店は接遇がとても良い。そしてそこには実体が展示されている。

 インターネットとかが普及した今は物の情報は目で見る限り情報に不自由はないが、それがなかった時代は百貨店は夢を売る場所だった。

 今は亡き さくらももこさん のちびまる子ちゃんシリーズでも静岡県は清水のデパートにお休みに出かけるのが非常に楽しみだと表現しているし、私より7歳年上のさくらももこさんの年代ならではだし、私でもよくわかる感覚だ。

 

 若人には分からぬ感覚と思う。

 別にそんなところに行かなくてもアマゾンなり楽天でなんでも買えるし、安いし、いらないですよね、なんて言う若人はたくさんいよう

 

 だから定価販売が主の百貨店業界は衰退の一途なのは事実だ。

 

 しかし、私のような中年世代にとって実体として展示されている百貨店という存在は、情報がなかった子供の頃は夢の国だったし、今だってこの百貨店が売っているならばと信頼感が厚い。

 百貨店も場貸しはしているであろう。貴金属大手のティファニーが入っていたりする。ただ、なんというか私の感覚としてはいわゆる百貨店に入っている専門店はそれなりのステータスがあると感じている次第だ。単なる場貸しの集合体とは違うよなぁと思ってみたりしている。

 

 ただ、ネット販売とか、ショッピングモールの台頭で、伝統的な百貨店形式が苦戦を強いられているのは事実で、実際、百貨店は減ってきている。

 

 その意味では希少な百貨店に先日行って来た。

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 このバラのマークは高島屋のトレードマークだよね。結構憧れであったりするよね。
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 岩井のごま油という多分定価販売しかないであろうものが、高島屋にあったから行って見たわけだが・・・

 妻もなんかよい目の保養をさせてもらったとか面白いことを言っていて、なるほど、やはり実体を見に行くということで実体に重きを置いた世代にとって百貨店は夢の国なんだよなとか改めて思った次第。