私は釣りが好きなのだが、釣りよりも好きなのが食うことである。
食えるから釣りを始めたとも言えよう。だから食えない魚は興味がない。
よくよく処理しないと美味しくないが、引き味がすごくて人気の魚がブラックバスとかであるが、ここ数年釣りにハマり続けていても、ブラックバス釣りをしたいと思ったことはない。そして、海の魚で引き味が楽しめるとなればスズキの幼魚であるシーバスとかだがこれもあまり美味しくないので狙って釣りたくもない。サバは引き味も良いし食べられるのでうれしいので狙いもするが、やはりあまり釣りすぎるとそこまで美味しい魚でもないので加減して釣る。
ということで私の釣りは食うことと表裏一体であると数年釣り続けてきて思う。
うまい魚には目の色を変える。
そして食。
妻と15余年連れ添っているが、2人に最大の共通項は食うことであることを最近ことさら実感している。
だからその共通項を通じて私と妻はいい塩梅の協力関係になる。
私はやっぱり釣りたい。だから食える魚を求めて釣りに行きたがるし釣りをする。妻も釣りをすることもあるが、主に夫のストレス発散に付き合っている感じも強いので、付き合うという感じも多い。
しかして、それが美味しく食える魚となると途端に協力的になる。アジが爆釣していたら、私が釣った魚に関わっている間代わりにもう一本の竿を上げてくれたり。また、魚を針から外してくれたり、絡んだ仕掛けを解いてくれたり。アジは味が良いからその名になったと言われるくらい美味い魚だから。
まぁ、いつもしてくれているんだけど、美味い魚となると私たち二人がハーモニーを奏でるが如くになるのだ。
私は早く釣りたいから、いいよクーラーボックスなんて、すぐに帰るからさとか連れて行こうとすると、妻はクーラーボックスを持ってくれる。きちんとコールドチェーンで持って帰ったほうがおいしいに決まっている。妻は食への意識からきちんと用意してくれる。
夫に趣味に強制的に付き合わされているだけでは面白くないよね。食とか自然観察とかの興味で関係してきてくれる妻は本当に賢いと思うんだ。
先日爆釣したのがマイワシである。マイワシはこの辺ではほとんど釣れぬ。でも強烈に美味い。アジに次いで美味いと言っても良い。
釣り上げてサバかと思ったら、マイワシであったから、妻も釣りに参加し、半分くらいは妻が釣った。
食との関係でブーストする夫婦釣り、うれしきことである。
いつも釣りに付き合ってくれる妻には本当に感謝したい。