野毛というところが好きである。
神奈川県中区にある野毛という地区。
ただ地元の上品な人たちから見ればやや眉を顰める地区かも知れぬ。
競馬競輪等の場外発売場、いわゆる、賭場があり、一大飲み屋街で、いわゆるB級グルメの宝庫であろう。そして、野毛の隣の福富町は現役のソープランドが立ち並びという感じ。ストリップ小屋やピンク映画専門映画館が現役だったりもする。
いわゆる、『飲む、打つ、買う』がある伝統的な地区。
昨日そこに行ったんだが、日曜日自体重賞レースが設けられることも多く、その日の大一番は大体午後3時頃である。その日曜日の3時前に野毛に行ったら場外馬券場あたりのみならずその辺でたむろって飲んでいる高齢者。手に手にラジオを握っていてね。そういう地区である。場末といっても良いところだ。大人は子どもにあのあたり入っちゃダメときっと言うであろう地帯。
そこに私は好きで通っている。別に『飲む、打つ、買う』をしたいわけではなくて、そこを流れる川でハゼ釣りを楽しむため。
まぁ、たむろっているおじさんに話しかけられたり、少々絡まれたり、ソープランドの客引きの方と思しき方から話しかけられたり、いつぞやは、どう見てもゲイ的な女装をした男性の方から話しかけられてびっくりしたこともある。
妻もお上品に振る舞わなければならない上品な場所よりは気が楽らしく、野毛には付き合ってくれたりする。女を連れて行く場所じゃなかろうという気もするが、妻がいてくれるおかげで、ソープランドのお引きの方に勧誘されなくて助かったりするのだ。
まぁ妻も釣りをしてたりすることもあるが、私の釣りに付き合う見守りの時も多いから、先に語ったゲイ的な男性から、「あなた連れ?可哀想ねぇ」といった哀れみをかけられていて、確かに釣りに連れ回されるのはかわいそうかもしれないので私は大いに立場がなかったのだけれど、妻にしてもおしゃれに気を使う気取った場所よりも見てればいい野毛での釣りは気楽なものらしく、その後その場末で喫茶店に行ったりまれには飲んだりするのは楽しくないわけでもないらしい。
昨日の日曜の競馬ど真ん中の午後3時頃行ったのはハゼ釣りのためではない。というか最近は野毛を流れる大岡川ではあまり釣れないから。
なんか、野毛にウルトラフーズという横浜家系ラーメン屋をプロデュースする会社の本社があり、そのすぐそばに家系ラーメンの冷凍物の自販機があると聞いたからだ。
あったあった。すごいうまそう。買ってすぐに家に帰った。釣り人らしく、クーラーボックス持参。
釣りはしなくてもクーラーボックスは役に立つ。釣りを通して成長したことって多いんだ。キャンプ的知識・技能が身についてサバイバル力もアップしたし、料理の技能も上がったし、生物学・農学的・水産学的知識や気象学的知識が身についたりね。
とまれ、なんか面白い。しかも500円と安い気がした。冷凍されたものがごろんと出てくるのだから、この自販機が冷凍庫かとすごいなと思うばかり。
500円と意外に安かったから、妻の後押しもあって、ラーメン2種と、餃子を買った。1,500円也。
まずは家系ラーメンを食べた使途、スープを湯煎して、麺は茹でた。
付け合わせをトッピング。ほうれん草はついていなかったからナイスなことに妻が茹でて冷凍しておいたものを投入。
非常に美味かった。家系ラーメン屋で食べる8割くらいの再現度。素晴らしい。
家だからラーメンライスにするのも思い通りなのが心地よい。冷凍しておいたご飯を解凍しさっとぶちこんで食べられる。前もってライスを注文しておかねばならぬことに比すると非常に気楽でよい。
さて、野毛というのが、まぁ、前述の通りかなりぶっ飛んだ場所で場末だ。競馬の出走を控えて座り込んで呑んだりしている高齢者がたくさんいる場所だ。
そんな場所にかような自販機があるのが少しぶっ飛んでいる。というかウルトラフーズの本社があるのもぶっ飛んでいると言えまいか。
そしてなによりも・・・
そう、こういう冷凍ラーメンの自販機はこれが初めてではないようだ。私は見かけたことがないのだが、東京は大田区の製麺会社がやっているヌードルツアーズという自販機も結構出回っているようであるが、それは一つ千円からだったりするが・・
このウルトラフーズの冷凍ラーメン自販機・・・
このニュースリリースにあるように、今夏に設置されたようだ。コロナ禍激しい頃であり得べき時期だ。
でも、やはり話題になったらしくYouTubeなどで動画で流されているが、当初は一つ1,000円であったようだ。Googleマップでのレビューを見ていると、購入客からの声に応えて1ヵ月程度前から半額の500円にしたとのこと。
この動きの素早さもぶっ飛んでいるよね。
確かに、近くにウルトラフーズ系の家系ラーメン屋があるわけで、そこでは800円程度で食べられるだろう事を思うと、それよりは安くあって欲しいという思いもあるし。
その動きの素早さもぶっ飛んでいて、ロケーションもぶっ飛んでいて、うまさもぶっ飛んでいる・・・色々な意味でぶっ飛んだ自販機だなと思いつつ。