今日の一語り

しがない勤め人、大津 和行(かず)、のキーボードから紡ぎ出される日々語り

読書論

まじめに読書してしまった今日

つながりすぎた世界作者: ウィリアム・H・ダビドウ,酒井泰介出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2012/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 30回この商品を含むブログ (18件) を見る なにかしらで興味を持って、図書館で予約して借りていた…

心の栄養になるストーリー

「かあちゃん」重松清 著、講談社 という小説を読了した。 とても、いい小説であった。家族小説を書かせたら当代一流の重松氏の本領発揮という感じか。 重松氏の小説にはまりはじめてもう何年になろうか。仕事を共にしたこともある友から紹介を受けてからで…

「団塊モンスター」を読む

団塊モンスター “妄走老人”たちの事件簿 高井 尚之 文藝春秋 という本を図書館で予約してみて、ようやっと借りられたので読んでいる。 団塊への違和感というのは、ここでも語ったが、平日の高尾山に登に行き、団塊思しき方々ばかりだったというところに端を…

朝5時起きで、一冊読了。

連休初日の土曜日というのに、朝5時に覚醒してしまった。 寝ればいいのだが、なにかいろいろ気になって寝られず。 では・・・と、ちょこっとだけ読んで放っておいた小説を読み始めたらこれが面白い。 重松清著「とんび」である。 重松氏の小説は、ここ何年も…

重松清「きみの友だち」読了

すごく共感できた本。この前古本屋で重松清氏の文庫をたくさん仕入れてきたので読んだ中の一冊。いや、これはもしかしたら以前読んだことがあったかもしれないが。 ここに描かれている友達論は本当に共感できる。 友達って接触の頻度でもない、みんなの中の…

小説を読めたことに安らぎを感じる

近年は資格のための勉強だなんだと言いつつ、なかなか落ちついて本を読む機会が持てなかった。まぁ、もちろん本は読むのだが、実用書ばかりであったり。 先日、夏休みでちょっと長期に休めたので、図書館から借りてきた小説を読んだりして。 小説を読むのは…

リアル本屋の楽しみ

インターネットで本も気軽に手に入るようになってきた。検索して見つけたい本がダイレクトに。あれこれ足を棒にして探すこともなく、署名さえ分かれば一発でわかるし、注文までできてしまう便利さは他に変えられない。 それはそれで便利なのだが、本屋で眺め…

最近、本読んでいますか?

最近本を読んでいますか?という問いにどう答えるだろう。 もちろん。という方も多いかもしれない。 そりゃ、仕事の関係とか自分の研究のための本を読む人は多いだろう。それは実学の本である。 それ以外の、小説なり教養本なりの直接的には役に立たない、端…

松本清張さんの迫力

今、NHK「松本清張ドラマ 顔」を見ている。そろそろラストだが、本当に迫力がある。 松本清張さんの小説は、学生時代、思い立って代表作を読んでみようと「点と線」、「ゼロの焦点」を読んだことがある。そして、とてもとても迫力を感じた思い出がある。 学…

夫婦で宮部みゆきさん

私は従来宮部みゆきさんの著作が大好きであったが、妻も最近はまり始めた。 別に僕が紹介したわけではなく、妻が自発的に古本屋(うちは貧乏だから・・・)で宮部みゆきさんの著作を買ってきたからだ。 まぁ、そんなこともあるんだねぇ、ちょっと奇遇。

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書、香山リカ 著) 読了

香山リカさんの「しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)」 (-amazon)を読了した。 最近話題の新書のようなので平積みされている書店も多いかもしれない。 まぁ、家も手狭で本もいい加減増やせないので、話題の新書系は…

久々に本の虫

まぁ、貧乏人な私は、本を買うということはあまりしない。 図書館で予約取り寄せで読むことが多かったりもする。必然、狙いすました一冊なり少数の本を手に取ることになるが、今日は久々に手当たり次第に借りてみた。 なんだか多くの教養を欲してしまったた…

がんばれば夢が叶うというのは幻想

昨日、「ハチワンダイバー -フジテレビ」にいたく感動していた私だ。まぁ、人生あきらめなければ未来があるさという明るい希望を挫折者の立場から描いた点が非常に気に入ったわけだが。 まぁ、言ってみれば私も挫折の連続だからさ。 ただ、このドラマもファ…

張ってメシが食えるのならいくらでも張るけどさ

最近、春口裕子さんの小説にはまっている。「イジ女(め)」という小説本のネーミングが座布団3枚ものだなぁと思いながら読んだらはまった次第。 女性のイジメ、見栄張りなど女性的陰湿ダークサイドの悪質系ストーリーが満載で、この作者、もともとは損保会…

上原隆さんの書き物にはまる

朝日新聞の月曜日の夕刊に「にじんだ星をかぞえて」という、暗い感じのコラムが連載されている。 離婚したとか、ひこもったとか・・・なんか人生上のつまづきのような、暗い感じの話が多いのだが、なんだか気になって読んでしまっている。そもそもそんな話が…

女性誌見出しにインスパイアされたケーキを作る 〜全方位美人ケーキ〜

まぁ、私のウェブページオリジンは、「もてない男の心の語り(現、その後の語り)」という「もてない論」をウェブ上に投げかけたことに端を発するわけだが、その意味では見逃せなかった本があった。「モテたい理由」(講談社現代新書:Amazon.co.jp: モテた…

休みは休むためにあるんだ

さて、3連休も今日で最後である。 この3連休中の一語りは、心情を語るエッセイ調よりは、日記然とした記録に近いものがあったから、その流れで今日も語ろうか。 まぁ、今日も寒かったよねぇ。だから、基本的には閉じこもっておこうという流れではあった。 …

佐々木譲『制服捜査』を読了 〜個人の努力のすばらしさと限界を感じるストーリーテラー〜

「制服捜査」 佐々木 譲 (著) 新潮社 を読了してしまった。 ひさびさに読んだ、佐々木譲さんの小説であるが、本当に面白かった。 佐々木譲さんは、学生の頃から好きだった作家さんなので、かれこれ10年以上もずーっと読み続けている次第だが、この作家さんは…

新書「下流社会」が面白い

「下流社会 新たな階層集団の出現(新書)」三浦 展 (著) 光文社 この本を、目下読みかけている。非常に面白い。 社会の上流・下流・中流を分けるのは、実際的に物質的に豊かどうかと言うよりも、その個人の指向性・動機付けの部分だという指摘に、なるほどと…

『「東大に入る」ということ「東大を出る」ということ』を読む

『「東大に入る」ということ「東大を出る」ということ』(中島 敏, 平林 慶史 , 出雲 充 (著)、プレジデント社)を読んでいる。今日から読み始めた本だが一気に読めている。それだけ面白いということ。 東大と聞いて、みなさんはどう思うだろうか。まぁ、い…

「私は貝になりたい〜あるBC級戦犯の叫び〜」(加藤哲太郎 著、春秋社)を読む

とても意義ある本である。 かなり映像化されているので、この話は、そちらで知らないわけではなかったが・・・本として出ているものをひょんなことで読む機会を得た。 戦争のむなしさ、不条理さ、残酷さがよく分かる、実感をもった叫びであった。 平和を考え…

人生の負け方

重松清さんの「小さき者へ」読了 いつもながら、人生の負け方を教えてくれる本だと思った。重松ものはいつもそうだ。主人公たちはいつも人生に負けてうちひしがれている。僕が重松清さんの著作を友人に紹介されてから今までずーっと人生敗北感をかかえている…

「憲法を変えて戦争へ行こうという世の中にしないための18人の発言」(岩波ブックレットNo.657)読了

今日は、長崎に原爆が落ちた日である。11時2分〜3分。 長崎に旅した時・・そう、もちろん平和について考えたのであるが・・・やはり、平和の貴重さを再確認できた想い出を思い返します(「もてない男の心の語り 番外編 もてない男、長崎に行く 第3章 平和に…

重松清『ナイフ』を読了

最近、あまり読書をせずに、ネットやらテレビやら安直な娯楽に走っていた反動か、猛烈になにか読みたくなってこの前の水曜日から重松清さんの小説だけを5冊借りてきてみている。 その中から『ナイフ』を読んでみた。 イジメがテーマの短編4話と大きな意味で…

重松清『疾走』を読了〜これほど追い込まれるストーリーも珍しいかも〜

私は重松清さんの小説が大好きなのだ。友人に紹介してもらって去年あたりから。 彼の作風は、家族関係とか学校内人間関係とかの負の部分をそれこそ"えぐる"ように描き込み、ストーリー的に追い込みをかけてくるのが特徴だ。だから、こちらもコンディションの…

本を買うのに・・・

まぁ、本当にとっておきたいと思う本とか図書館で借りれない本は買おうかと思うのだが・・・最近はまず本屋で定価で買うことはない。 まぁ、古本屋を当たってみるのだ。だいたい、そこで見つかる。 今、探している本は・・なかなか古本屋で見つからない・・…

『インターネット中毒』読了

『インターネット中毒』(キンバリー・ヤング 毎日新聞社 1998)をようやっと読了した。図書館で2週間の貸出期限を3回更新してようやっと。 なんか・・・最近忙しくてね・・・仕事で夜遅くまでなることも多いからね。でも、非常に示唆的な本であった。 技術…

重松清『流星ワゴン』を読んだ

今日日曜日・・・朝起きて、なんかぼーっとして、でも、テレビのようなどぎつい映像メディアだけを見るのはちょっと刺激が強すぎる。もう、がちゃがちゃしたテレビ番組はいいよ・・・。 そんな思いの今朝、静かなピアノ曲をかけながら、読みかけだった、最後…

「定年ゴジラ」(重松清著)を読了

旧知の友人から勧められたのがきっかけで、重松清さんの小説をここ数ヶ月はまりこんで読んでいる(この一語り参照)今回読了したのは「定年ゴジラ」。 ニュータウンに住む定年後の高齢者の男性がしょぼくれながらも自分の居場所を見つけていくと言うようなス…

「ハイテク過食症」(デイヴィッド・シェンク 早川書房)を読む

「ハイテク過食症」(デイヴィッド・シェンク 早川書房)を読んでいる。 この本はとても示唆的で面白い。 私はそもそも、ネットにどっぷり浸りきって情報の渦に巻き込まれつつ気持ちよさを感じているのだが、最近、その過剰な情報によってストレスも感じてき…